昨日、新作『僕ら4人(仮)』の第一次情報と、出演者募集オーディションの告知を出しました。一晩で1万件近いアクセスと、すでに多くの応募をいただきました。誠にありがとうございます。
ゼロからの再出発です。ここまで、多くの応援、ありがとうございます。しっかりと、作品で返していきたいと思います。
演劇を見ない人々
活動休止から数えて約4年、演劇を観ていない。その間も小説・映画・漫画・アニメなどには触れ続けてきたけれど、周囲で演劇を観ている人はほとんどいなかった。そりゃあ「演劇はやってない」と言われるはずだ。
だが同時にこうも思った。この人たちを、劇場へ連れてきたらすごいことになる。この人たちも、見たらハマる。
アフリカへ靴を売りに行ったセールスマンのエピソードを思い出す。
「ここでは誰も靴をはいていない。靴は売れません!」と嘆くか。
「ここでは誰も靴をはいていない。全員に靴が売れる!」と、チャンスと取るか。
チャンスと取るべきだ。いずれ詳しく書くが、AI技術がAGIを実現しシンギュラリティを突破したあと、コンテンツ産業は総崩れになる。必ずそうなる。そのとき、演劇の知見が必要になる。
でも、ここで見せなければならないは「演劇」だ。純粋演劇。もっとも演劇らしい演劇。演劇でしか実現できないおもしろさ。映画や漫画に移植した瞬間、そのおもしろさの半分以上が吹っ飛んでしまうような……。そこを作り手がわかった上で、出してやる必要がある。
その点僕は、4年演劇から離れている。その間、おいしい、おもしろい映画やお笑い、音楽や小説・漫画・アニメは大量に摂取してきて、舌が肥えている。みんな今はものすごくレベルが上がっていて、めちゃくちゃおもしろい。
でも「演劇」の味はそこにはない。何が演劇で、何が演劇でないのか、4年間、肌身で考えたつもりだ。
だから今回、照明も音響も入れず、小道具さえも使わずに、演劇をやる。照明や音響は演劇の醍醐味の一つだし、具材の良さを引き立て、風味を変える、味を引き出す抜群の調味料だ。だが今回は使わない。
今回必要なのは、あれだ。漁港で食べるイカの刺身だ。焼いて塩ふっただけのバーベキューだ。田舎の畑で、もいだばかりのトマトの丸かじりだ。そういう美味さだ。「こんなに演劇って美味かったのか!」というものを食わせたい。
そして、もう一つ。照明と音響、あるいは衣裳や映像は、観客に夢やイリュージョンを見せる手助けをしてくれる魔法の杖だ。でも、実は本当に魔法をかけているのは杖ではなく、詠唱者、魔法使い本人であり、そしてその魔法使いとは誰か? そこを考えるのがとても大事だ。
かつてピーター・ブルックは、伝説となった1967年の『夏の夜の夢』で、照明や音響・特殊効果などを一切使わず、皿回しとか空中ブランコのような大道芸を使って「魔法」を表現した。そのとき確か、彼はこんなことを言ったはずだ。
――「魔法はないんだ」と観客に見せてしまうことが、もっとも魔法になる。
今はブルックの言うこともわかる。『僕ら4人』、ご期待ください。
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新作公演『僕ら4人』応援プラン
僕の活動を応援してくださっているみなさまへ。新しい試みです。創作の裏話や日々の本音をつづったブログ記事を読みながら、来年2月、新作公演が上演されるまでの間、私の活動を応援してくれる方を大募集いたします。
これから半年、さまざまな苦闘や障壁にぶちあたると思います。そのいちいちを、さすがにネットには書けません。誰が見ているかわかりませんし、宣伝にならないことは書けません。
しかし、「絶対見るよ!」と決めてくれていて、応援してくれる方たちになら、話せること、話したいことはたくさんあります。感想を聞きたいことも、相談したいこともあります。これらはファンサービスとかいうつもりはまったくなく、僕の心がいちいち折れそうになるので(笑)、本当に、一緒に応援してほしいというだけのことです。
購読料は5,000円です。だいぶ高く感じると思いますが、購読者は全員、次回公演へ1名様をご招待させていただきます(会場は横浜・渋谷どちらでも可)。次回公演は前売り・一般4,000円を予定しているため、実質的な購読費は1,000円ということになります。先行予約したことと同じになる上、公演日程や物販の内容など各種情報も早めに・優先的にお知らせすることができます。
以下、ご注意事項です。
・公演の詳細な日程・会場は、確定次第、購読者の皆さまに優先してご案内いたします。
・会場に来られない方には、物販2点・2,000円相当(上演台本+パンフレット)をご送付します。
・更新頻度は最低週に1度(実際はもっと多い予定)ですが、繁忙期などに更新時期が乱れることがあります。
・原則としてキャンセル・返金は受け付けません。
・ただし、更新が1ヶ月以上停止した場合は、全額を返金いたします。
・公演が中止となった場合は、購読料のうち招待相当分(4,000円)を返金いたします。
・有料記事ですので、内容をネット上に書いたり、第三者へスクショで送ったりすることは禁止です。
これから公演開始まで、約25週あります。ここで書き溜めた文章や皆さんからのレスポンスなどを後日再編集し、創作の記録として公演パンフレットに記事化するつもりです。本当のところ、作家・演出家が一体何に苦しみ、どのようにして作品を組み立てていくのか、ぜひ目撃してみてください。
今日は第1回目なので、私が昨日、山奥のキャンプ場で、深夜4時までどうやってプロットを作っていたのか、ご紹介したいと思います。