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説明会をやってみて

だいぶ念入りにシミュレーションして臨んだつもりだったが、いざ話を始めるときには手が震えた。もともとあまり、人前は得意ではない。50人弱、客前に立った瞬間、人のオーラを浴びて震えた。

終わったあと2人ほど、そのことに触れてくれた人がいた。

「最初にファンへのお詫びと言って、深々と頭を下げたとき、手が震えているのが見えました。あなたはきっと、強い人ではない。心配です」

そう言ったのは年上の演出家だ。さすが、よく見ているものです。舌を巻いた。

もう一人、同世代の俳優はこう言った。

「指が震えてるように見えました。アル中ですか?」

やかましいわ(笑)。そんなわけあるか。えー、医師からもまったく問題ないと診察されております。手が震えるのは小学生の頃からです。さすがにその頃は飲んでいない。

* * *

会自体はだいぶ楽しくやれた。先輩の俳優、年下の俳優、常連のお客様たち、編集者、ライター、プロデューサー、ジャーナリストや、関西や福島から来たという人もいた。もう10年以上前の演劇の教え子が2人、それぞれ別の学年の女の子だが、来てくれていたのも嬉しかった。人を育てるということが、世の中でもっとも尊く、難しいことだと思っている。こうして10年以上会っていないのに来てくれたということは、自分のしてきたことも無意味ではなかったなと思える。

質疑応答も盛り上がって、1時間があっという間でずっと話していた。敵意を感じる質問も1つくらいあったけれど、全然いい。最近ではもう演劇の現場でも厳しいダメ出しはできなくなったと同業者から聞いたりするが、「本番」に出る前に「ダメ」を出しておいてくれた方がいいと僕は思う。本番で失敗したくないもん。目の前で会って話す分には、ああいう言葉はむしろ応援のようなものだ。

いくつかの活動再開プランを話して、さっそく何名か、「そういうことなら自分も出たい」「手伝いたい」という声をもらった。ありがたい。この会に来てくれた人の中からそういう声が上がったら、その人とは必ず一緒にやろうと決めていた。さっそく出演オファーや仕事の依頼をお伝えした。

風向きがいいときには、人はいくらでも寄ってくる。でも、一番苦しいとき、逆風のときにそばにいてくれた人を、一番大切にしないといけない。ということを、僕は自分の実体験と、あと漫画『キングダム』から学んだ。『キングダム』ホント面白い。失業してヒマだったので全巻読みました。

つまり、あの会に来てくれた人の中に、今後の僕の人生にとってもっとも重要な人がいるということだ。ご来場、誠にありがとうございました。ああ、えーと、遠方からで来れなかった方は、オンラインでもやるのでぜひ来てくださいね。

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