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酒と私

今朝、起きて、もう酒を呑むのはやめようと思った。今朝? そこからして表現が間違っている。起きたら15時だった。朝の5時くらいまでパソコンを叩いていたのは覚えているが、それでも6時には寝ていたはずなので、9時間くらい眠ったことになる。寝過ぎだ。いくら疲れが溜まっているとは言え、あまりにも時間の無駄遣いではないか。ちょっと前に、とある本でこんな文章を読んだ。

「脳みそ泥棒(アルコールのこと)を自分から口に入れるなんて気が知れないわ」

俺も全く同じ気持ちだ。だから、今朝(?)目覚めてすぐ、もうアルコールはやめようと思った。

今日は稽古がオフなので、この先の仕事のために小説を読んだ。アメリカのシンプルで強い文章を書くとある作家の短編集だ。酒さえ飲んでいなければ、こうして小説を読んだり考えごとをしたりして、有意義な時間が過ごせる。文章を読む量をもっと増やさなければいけない。読んだ文章の質によって自分の書く文章が変わるということを僕は何度も体験している。くだらないネットの雑文などばかり読み漁っていると、文章がどんどん下卑ていく。逆に三島やシェイクスピアなど読んでいると、妙に文章が装飾過多になっていく。何を読むかは、次にどんなものを書きたいかという仕事上の問題と密接に関わっているのだ。

読んでいたその作家は、彼自信がアルコール中毒に苛まれたことのある哀れな男で、短編のモチーフにもよくアル中男の話が出てきた。よくわかる、よくわかると読んでいた。そこで僕は決意をする、もうお酒は飲まないぞと。お酒ではない自分の精神の癒やし方が他にある。お酒を飲むと脳みそが泥棒されてしまうから、やめなければいけない。

夕食に、普段行かない小洒落たイタリアンの店など選んで、カルパッチョだの名前のわからないパスタだの高級牛肉だの食ってみた。2800円もする牛肉は味がとてもしっかりしていて大変に美味だったが、ややしつこく、昨夜からの二日酔いで胸焼けもして、ファミチキくらいで俺は十分だなと感じた。酒は飲まず、ジンジャーエールなど飲んでいた。楽しい、豊かな時間であった。

しかし夜、とある不幸なすれ違いにより、とてつもなく哀しい事件が自分の身に起こる。僕は自分をどう扱っていいのか、わからなくなる。しかし、仕事はしなければならない。このように精神が哀しく、低くなっているときに、仕事のメールを返すというのは大変なことだ。その点、酒を飲むと気持ちが大きくなり、ある意味では尊大になり、必要な連絡や執筆を進められる。悩んだ結果、結局僕はお酒を飲んだ。焼酎の原液をがぶがぶ飲んだ。そのおかげでメールの返事が返せた。

2 Comments

  1. 大坪麻紀 大坪麻紀

    初めてコメントします。
    私は谷さんより少し歳上ですが、人生で初めて観た演劇が三文オペラでした。
    観た時の精神状態に依るところが大きいかもしれませんが、また演劇観たいなて思いました。
    そしてついさっき、谷さんのこのブログに辿り着いて最初に読んだのが、「酒と私」です。
    私は夢だった仕事に就いています。昨年7月からその本業とは別にほぼボランティアで任されたことがあり、それがとても納得できないものでした。実際は押し付けられたのですが・・
    誰かが犠牲にならないといけないので我慢してました。
    そんな時に、次々にすごく辛く哀しいことが起こりました。
    でもその任されたことを続けなければならず、お酒飲めたらなぁと思っていました。
    お酒飲んだら精神的に楽になる、まやかしかもしれませんが、よく分かります。
    もともと体が弱くて、お医者から今のうちにお酒とたばこやめましょー、て言われて努力の末やめました。
    というより体が持たなくなったからです。
    喘息持ちだからたばこも死活問題だし、お酒は先天的に膵臓が弱いから本当はダメなのに、好きだから飲んでました。
    芋焼酎ホットでロックが1番好きでした。
    2つともやめましたが、お酒のちからは知っています。

    その2つなくて生きていけるかな(精神的に)と不安でしたが、今の私の精神的な支え(?)は、音楽や本などです。
    三文オペラ観て、演劇もはいったらいいなぁと思っていました。
    お酒、たばこやめてみると、なんだか現実感が増したというかきっちりした隙がないような世界を生きているような感覚で、すみませんうまく説明できません。
    もし今、余命半年ですと言われたら間違いなくお酒、たばこ復活します。
    今よりもう少しクリアでない世界に戻りたい気持ちがあります。
    何を申し上げたかったか分かりにくくなったかもしれませんが、だからと言ってお酒を飲んでほしいと言うわけではないのですが、
    2つともできなくなった私の精神的安定のためにも、ステキな演劇を引き続き提供してください。
    そのためにお酒がさらによくするのなら、それはそれでいいかもしれないと思いました。
    谷さんにとってはイヤかもしれませんが・・
    でも何かを盗まれるかもしれませんね。

    ハイライフ楽しみにしています。

    • ずいぶんと奥行きのある、人生を感じさせるコメントをありがとうございました。人生いろいろ、人それぞれ、そういう人生もあるんだなぁと興味深く拝読しました。

      まぁ、酒なんて、こんなもん、飲まなくていいなら飲まない方がいいですよ。煙草も酒も緩慢な自殺と言うくらいですからね。僕も時々、数週間禁酒したり2ヶ月だけ禁煙したりしていますが、そっちの方が人生楽しいです。執筆仕事さえなければ、どちらも辞められると確認済みなのですが、残念なことに執筆仕事が一番したい仕事なんですよねぇ。。。

      ほどほどにやります。気にして下さって、ありがとうございました。

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