Skip to content

bipolar unconditional ideas

僕は旅行好きで学生時代はバックパッカーみたいな貧乏旅行も多数していて、おそらくもう10~15カ国くらいは回ってると思う。こないだも40歳のオッサンなのにスコットランドで一泊1500円の相部屋ドミトリーに泊まったりしていた。そういうところの方がビジホとかより全然楽しい。

現地に行く/いることでしかわからない、感じ取れない、気づけないことが多々ある。こうして福島双葉町に入居してみて、すでにいくつものBrilliantなアイディアが閃いた。列挙すると、

・駅西の公共スペースを使ってレジデンス&クリエーションのトライアルをやる ・双葉町の浜辺(伝承館のあるあたり)で『わが町』を3/11に上演する ・準備中のレジデンス&クリエーション施設には昼はカフェ夜はバー(あるいは赤ちょうちん)を併設し、双葉町初の演劇の稽古場兼飲み屋を作る

レジデンス&クリエーション施設の本拠地は別途賃貸か新築で作ろうとしてるんだけど、町役場のMさんに相談したら最高の場所を紹介してくれた。これならもう来月にも誰か招聘して無料で稽古&宿泊してもらえる。やりたい人、いませんかね? 若手演劇人はもちろん対象なんだけれども、僕より先輩のベテラン、例えばチョコレートケーキの古川さん&日澤くんとかすごく合うだろうし、さらに先輩だけど鴻上さんとか愛先生とか大先輩格の人に来てもらうのもいいななんて思ってる。『わが町』はやりたくてずっと権利元と交渉したりしていたんだけど、本当にやる。もう権利は押さえたから今から誰も手出しはできない。そしてその最高の上演場所が手に入りそうだ。La Mama ODAKAと一緒にやるが、双葉町の町内で是非やりたいと思っている。南相馬市で観る『わが町』と双葉町で観る『わが町』は、おそらく全く感触が違うだろう。そして今は飲み屋が一軒もない双葉町に、一番早くオープンした飲み屋が実は演劇人が作ったものだった……なんてのは面白いんじゃないかな? 役場の人たちも5時に仕事が終わって、本当なら一杯飲んでから帰りたいだろう。稽古場の隣にカフェがあり、夜になるとバーか赤ちょうちんになってる……なんてのは面白いし、うまく雇用を生み出し、かつスキマ時間を有効活用できるだろう。

人の役に立つことをする。という視点で言うと、演劇をやりつつ飲み屋を作れば、より多くの人の役に立てる。今日このことを相談していたビジネスパートナーのK女史も「お芝居が始まる前、ちょっと早く来て、併設のカフェでコーヒーを飲みながら開演を待つ時間は必要」「終わったあと、今はコロナで難しいけど、食事しながら、飲みながら、誰かと感想を言い合う。これがなきゃ」と言っておった。全くその通りだと思う。演劇とは、我々クリエーターにとっては作品・芸術・言葉や表現であるが、観客にとっては体験であり行楽であり、デートであり交流であり非日常体験なのだ。

一度やると決めた以上は、そこそこ、まぁまぁ、を目標にせず、やたらでかい実現不可能な夢を描くべきだ。福島三部作だって「一万人入れるぞ!」とか大言壮語を言ったおかげで、色んな人が支援してくれて、本当に一万人を入れられた。さらに岸田・南北なんていう二大戯曲賞を受賞できた。だから僕が作ろうとしている福島の演劇拠点は、「多分これくらいならできるだろう」と現実的な落とし所で終わらせず、躁病的で、実現不可能かもしれない、本当の理想を描くところからスタートしたい。

よし。カフェと飲み屋もやろう。20歳のとき僕がイギリスで観て憧れた、地元に密着し地元を盛り上げていたあの劇場、あれをやろう。イギリス留学の成果が20年越しに実現する。

あ、ダルカラ演劇学校・11月分が募集開始になりました。年内最後なので是非!

コメントを残す