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福岡・演劇ワークショップ、語る/騙るについて考える

参加者たちと終了後に一枚。諸事情から謎の加工済

今週末長崎で『福島三部作』の記録映像・無料上映会がある。「せっかく九州まで来るならぜひ演劇ワークショップを」と頼まれまして、福岡市内で活動している劇団モノクロラセンが主催し僕が招かれる格好で3時間のプチワークショップを行なってきた。特に公演の前パブでも後パブでもないし内容は自由で良いとのことだったので、じゃあ僕が最近ずっと考えている「語ること/騙ること」に関するWSをしてきた。DULL-COLORED POP演劇学校では「講義」としてある知識やメソッド・演技法を「教えて」いるけれども、これはあくまで「ワークショップ」なので参加者たちと一緒に考える・体験する・楽しむ、そこに力点を置いて、問い掛けや実験をたくさんやってきた。「語る」と「騙る」、その共通点と差異、語源について。「語る」と「騙る」は何が似ていて、どこが異なるのか。この二つがこんなに音が似ているのは偶然ではないのです。そして「語る」と「話す」はどう違うのか? そしてさらに「語る」「話す」「喋る」「伝える」「言う」は、それぞれ随分違うが、じゃあどう違うのか。そして真実を語るエクササイズと嘘を語る簡単なエクササイズを行い、最後には虚構の自己紹介を行った。全く自分のものではないプロフィールを作成し、自己紹介をし合う。そんな虚構の自己紹介でも、みんな共感したり感動したり驚いたり納得したりしていたが、全ての自己紹介が「嘘」なので、私たちは存在しないもに共感し、感動し、驚き、納得したことになる。我々は一体何をしているのか? いや、これこそ言語の力なんじゃないか? 演劇の力なんじゃないか? ……「ワークショップ」なので僕は答えを提示しない。参加者と一緒に「語る」と「騙る」について考えた。

誰しもが苦手意識のある「自己紹介」をちょっとやりやすくするコツも紹介したりして。かなり楽しいワークショップだったから、いずれ東京でもやろうかな。あと福岡は食うもん全部美味しいな!

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