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PLAYNOTE Posts

僕は映画よりドラマより演劇が好き

僕は映画よりドラマより圧倒的に演劇が好きなのですが、それは演劇が「物語である」という意味では映画やドラマと同じものの、「体験である」という点でゲームやパーティーに近く、「想像力が重要だ」という点で落語や抽象画に近く、「ライブである」という点で音楽やスポーツイベントに近いからです。

某所に寄せた原稿より一部抜粋

コロナ・フラストレーション

今年の一大プロジェクト、DULL-COLORED POP『丘の上、ねむのき産婦人科』の前楽(千秋楽前のステージ)が終わり、しかしそれは同時にAキャストの上演がすべて終わったことも示す。5月、Zoomで取材を開始し、6月、『17 AGAIN』の地方公演をこなしつつプロットや草稿を書き、7月上旬、東京で稽古開始、7月中旬から城崎にこもって滞在制作、8月は演劇の聖地・下北沢ザ・スズナリで東京公演、9月は大阪小劇場の中心地・新生in→dependent theatre 2ndで本番。明日で終わりなので、最後の途中経過、俺の本音を書いておく。あまり大勢に読まれたくないことを書くので、このブログとしては初の完全課金記事にしてみる。

『ねむのき』ダメ出し・演出ノート公開<後編>

前回(『ねむのき』ダメ出し・演出ノート公開<前編>)に引き続き、現場で演出家はこんなことを話している……ということをご紹介します。今回の記事は6場から後半のダメ出しを一部抜粋でご紹介していきます。前回より短めですが、それでも1万2000字以上あります&本編をご覧でない方にはかなりわかりづらい内容になっていますのでご注意下さい。配信映像や戯曲はDULL-COLORED POP公式ウェブサイトからご購入頂けますので良かったら買って下さい。

有料記事ですが「自由課金で読む」ボタンを押すと無料で最後まで読んで最後に値段を自分で決められるので、気に入った方は投げ銭お願い致します。

大阪は続く

疲れた。疲れた疲れた疲れた。俺は何回PCR検査をするんだ。

『ねむのき』ダメ出し・演出ノート公開<前編>

今回ダメ出しをすべてパソコンでメモに取り、LINEグループで全体に流して一度読んでもらってから、追って口頭で説明するというやり方をしていた。短編連作なのでどうしても個別/細かいのダメ出しが増えるからそうしていたんだが、結果的に「すべてのダメメモが残っている」という面白いことになった。さすがに全部紹介するわけにはいかないが(おそらく数十万字あるだろう)、いくつか抜粋して紹介してみる。

稽古場で演出家と俳優は、こういうことを喋っているんだな……という一例としても面白いだろうし、演出家や俳優を目指す人にとっては何かの参考になるかもしれない。また『ねむのき』を観てくれた人にとっては裏話というか、作り手側の思いやこだわりが透けて見えるところがあるだろう。配信映像と見比べたり戯曲と読み比べたりしても面白いかもしれない。

大阪へ

スズナリを終えて、夜、オンラインアフタートークもやり、翌朝6時の新幹線に乗れという鬼畜劇団。主宰しているのは私です。何も言えねえ。

エッセイ「劇を観るとはどういうことか」

昨年コロナでとある芝居が飛んだ際、某出版社から演劇論の依頼があった。「谷さんにとって、劇を観るってどういうことですか?」と尋ねられた。ああ、これは今まさに答えるべき質問だと思った。

ちょうどダンカン・マクミラン作『エブリ・ブリリアント・シング』という非常に不思議なお芝居をやっていた。セットも何もない芝居で、観客と一緒に世界を作っていく。観客が舞台上に登ったりするので、演劇的時間と日常的時間が常に隣り合うスリリングな上演だった。そして私は今まで様々に「演劇はどのように始まるのか」実験してきた。それらを合わせて一つの試論としたのである。しかし不幸にもご担当者がちょっと体を悪くされたそうで、掲載されないまま一年近く経ってしまった。

今日までスズナリで『丘の上、ねむのき産婦人科』を上演していた。明日から大阪in→dependent theatre 2ndに小屋入りする。そしてコロナが猛威を奮っている。こういう状況だと改めて「劇を観るとはどういうことか」、なぜ/どこが映像を観るのとは違うのか、考える。今日も観客が集まってくれた。おかげで演劇ができている。今、紹介することに価値のある原稿だと思ったので公開した。

一応課金記事としましたが、無料で最後までお読み頂けます。約1万1000字。

有料記事のテスト

codocというサービスをWordpressに導入し、有料記事を作成できるようになったのでテストで更新しています。以下、ヘンテコなものばかりなものの、テスト用にいくつかのコンテンツを埋め込んでみました。テスト価格100円です。『ねむのき』宗教的にすら見えるアップの光景、ボツ衣裳など、ビジュアルイメージができるまで、美術の資料など、ゆるキャラギャラリー、うちの次男がはじめてハイハイした瞬間

小劇場劇団がKindleダイレクトパブリッシングで戯曲を出版する方法(コスト・初期費用・在庫リスクゼロ)

現在公演中のDULL-COLORED POP公演『丘の上、ねむのき産婦人科』では、公演のオンライン配信があるだけでなく、戯曲(上演台本)および公演パンフレットがAmazon Kindle=電子書籍で出版されています。頑張ったらできました。タダで。

KDP(Kindle Direct Publishing)というサービスを使っているんですが、コストゼロ、初期費用ゼロ、在庫リスクゼロで出版&販売できます。必要なものはすべてフリーでダウンロード可能。データ作成の手間も想像の1/10くらい簡単でした。「台本を出版したいけど、お金が」「在庫リスクが」という小劇場劇団にはうってつけのサービスです。今回、公演開始前に販売をはじめたことで「新作なのに台本を読んでから観る」という選択肢を観客に提供できたこともよかったです。台本以外にも、うちの劇団がやったように公演パンフレットの電子書籍版を販売したり、エッセイ、小説、写真集、様々なコンテンツを発信できます。

そのやり方、恐ろしく簡単なので、ここで軽くシェアします。いろんな劇団が導入できる。何なら学生でもできます。

1.Wordで台本を用意する

別にWordじゃなくてもいいんだけど、一般的に一番使われているであろうWordで説明します。まずは普通にWordで台本を書く。この際、フォーマットや文字サイズ・余白なんかはそんなに気にしなくて大丈夫です。テキトーでOK。あとでKindle化されるときにアプリが調整してくれます。僕は普段書いているフォーマット、そのままで出版できました。

僕の普段のフォーマットはだいたいこんな感じ。Wordの画面のスクリーンショットです。こうして縦書きで書いておくと、出版時に「縦書き(右から左)」を選ぶとKindleでもちゃんと縦書きにしてくれます。やっぱり台本は縦書きですよねえ。