Edinburgh International Festivalは8/5〜28の24日間開催されており、同時開催でfringe festivalがあり、ここではすでに書いた通り3500を超える上演があるらしい。僕は10日近く滞在したが、それでも全く全貌が掴めなかった。こんなことなら8/5〜28の24日間ずっといるんだった!
Medea will be staged with some of the action taking place amongst a standing audience. If you would prefer not to stand for the duration of the show, there are seating options available in the gallery, which can be booked online.
“One-Man LotR”(LotRとはLord of the Ringsの頭文字をとったもの)。一人芝居ロードオブザリング。こちらはフリンジフェスティバルのプログラム。3時間×3部作の大作映画を一人芝居で1時間で演じるという触れ込みで、ポスター見ただけで爆笑してしまった。僕は原作の小説9巻全て読破したのはもちろん、ホビットの冒険やシルマリルの物語はもちろん農夫ジャイルズの冒険とかニグルの木の葉まで読んでいるトールキニアンだ。観に行かないわけには行かない。
原作映画は計9時間もあるわけだから、どうせ適当に端折って「無理に決まってるだろ!」と落とすんだろう……と思って観に行ったら本当に全編やってた笑。音響・音楽の類は一切使わず、BGMから効果音まで全て口立て。「♩タ〜ララ〜タラ〜、ドヒュン! Uahhhaaaa! Gundulf!!」「Hey Frodo, you shall not…」みたいな感じで、こう書くと安っぽいがボイスパーカッションでもやってたんじゃないかってくらい音が綺麗で表現力豊か、かつ身体能力がめちゃくちゃ高く、惑星ピスタチオのパワーマイムを彷彿とさせる無理矢理なジェスチャーで全て表現してくるもんだから、かなり忠実に原作映画の場面が浮かんでくる。ご丁寧に「ここでDVDを入れ替えます」とか「今の若い子はDVDって知らないよね? 昔は……」とか小ネタも交じえつつ。個人的には第一部でサルマンがガンダルフをぐるぐる回すシーンを再現してたところが、笑えたし、もはや感動した。演劇ってなんでもできるんだ。
空き時間にFringeプログラムの “The Burlesque Show” を見た。北村紗衣さんの本『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』を読んで以来バーレスクにはずっと関心がある。以前アメリカで少し見たが、さぁスコットランド・エディンバラのバーレスクはいかがなものか……と会場へ向かったものの、まず劇場が見当たらない。そもそもこんな閑静な住宅街(石造り4階建の歴史的な建物がずらっと並んでいる)の真ん中にバーレスクをやってるような劇場があるというのが信じられないが。住所まで行っても看板一つ出ておらず、歯のないショートカットの初老の女性がテンションの高い小太りの金髪女性と談笑している。……なるほど。