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福島滞在記録

また福島に来ております。今年の暮れから来年末にかけて仕掛けようとしているビッグプロジェクトの準備のため、最近では足繁く福島に通っています。まずは現地を知ること。状況を理解すること。私は当然、東京に住んでいる者の中では福島事情に詳しい者ですが、現地に住んでいる人からすると情報量の落差が激しい。何も知らない稚児に等しい。こうやって足繁く通うことでしか補完できないだろう。

ビッグプロジェクトって何か? それはいずれ発表しますんで、お待ち下さい。今日撮ってきた写真など紹介します。

メインは何といってもこれ。「TOKIO-BA」。元々ジャニーズのアイドルグループTOKIOが鉄腕DASH !という番組でDASH村という企画をやっていたことを知っている人はたくさんいるでしょう。実はあのDASH村、福島県内にあったんですよ。しかし原発事故の影響で立ち入りができなくなってしまった。TOKIOの面々はそのことをすごく真剣に考えてくれていて、CMに出たりイベントで話したりなどと福島の復興にものすごく協力してくれていた。

僕が取材先で福島県民と話していても、本当に地元の人々からの信頼・共感が熱いことがよくわかる。彼らはこの福島との関係を、もうほとんど、完全に、ビジネスとして捉えていない。もっと情緒的な、どうにかしないといけない、何か手助けできることがあるのならやりたい……そういう意図でやっているように見える。なので、県下の人間誰に聞いても驚くほどTOKIOのイメージと印象は良い。福島県民にとってTOKIOはアイドル(偶像)ではない。ほとんど同県民のような印象にさえなっている。そう感じる。それはTOKIOの裏表のない、真剣な活動が人を説得した証だ。

そんなTOKIOは去年、東京ドーム2杯分という広大な土地を突然購入し、「特に使い道は決めてないんだけどさ」なんて言いつつSNSを立ち上げて、さぁこの空白から何を始動しよう!という超絶面白いプログラムを始動している。その名も「TOKIO-BA」。TOKIOの場所、ということ以外は何の定義も意味もない。ここで彼らが何かをやる。その何かは、専用のSNSアプリを通じてみんなと一緒に決めている。僕もアプリ会員だが、本当に頭の下がる、そしてワクワクする活動をなさっている。

こんなんです。TOKIO-BA。基本的にはだだっ広い芝生とエリアがあるだけ。物販ブースがあったり、様々な看板とかメッセージがあったりと面白いので1時間2時間は平気で潰せると思う。

そもそも入場無料なのです。それはTOKIOが福島を金儲けに使おうとしていないということの裏書であり、非常にかっこいい、共感できるのだが、私としてはむしろTOKIOに福島できちんと設けて欲しいとも思う。あなたたちが福島を気にかけてくれるおかげで生まれている経済効果は数十億、いや数百億にも及ぶかもしれない。TOKIOがずっと福島で楽しくワクワクし続けてくれるということは、福島県民にとってとても重要なことなのだ。元々何の産業もなかったような地域なのである。TOKIOさんが無料で来てくれるというのは、すごく嬉しい。

今はこうなってますでしょう。今は。これがさ、来年や再来年には見れなくなっているし、全く風景画様変わりしていますよ。福島の1年は東京の10に匹敵するくらい景色が変わるので。ああ、ほんと、ぜひ見に来てほしい! 招待しますぜ!

わからんだろう。わからんだろうな? これは東京人にとっては何でもない海鮮丼に見えるだろう。違うのだよ。これは浪江町の居酒屋で食べた海鮮丼なのだ。

僕が5年前に訪れた時点では、街は瓦礫だらけだった。放射能汚染の問題があったので、震災から5年が経っても瓦礫の撤去さえできなかったのだ。

しかしそれからさらに5年が流れ、今では海産物を食べられる。凄まじい進歩であり復興だ。元々浪江町とは漁港の街である。そこでこうして海鮮丼が食べられるというのは、わかるか? わからないかもしれないな? でも言うよ。本当にすごいことなんだ。

夕方ブックカフェフルハウスのマネージャーさんとお話しさせて頂いた後、夜は南相馬市にあるデザイン事務所で奇跡の再会。福島三部作のメインビジュアルを全て受けてくれたリカちゃんと、彼女が新たに創設したアート拠点を背景にいろんなお話をした。楽しかったな! 僕らはこれから、福島をアートで盛り上げていきます。私も演劇の人なりに、やれることをじゃんじゃんやっていきます。協力してくれるという人がいたら、ぜひ力を貸して下さい。

書きたいことがまだたくさんある! でも今日はもう寝ます。

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