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惑い

クッションと電気カーペットの間に足を入れたがる我が子。その表情、どうだい、まさに「何も考えてねえ」カオだ。

子供の頃ってのは、食べるにしても遊ぶにしても寝るにしても、何もかもがシンプルでそのことだけ考えていれば良かった。物心ついてから思い煩うこと徐々に増えて行き、中学生くらいで「この悩みが人生のピークだな」等と思ったものだが、毎年ごとにピークは更新されていき、年々悩みが増えていく。諸先輩方の言うところによると40、不惑に至っても、まだまだ悩み患いは絶えないらしい。恐ろしいことだ。

あまりにも人生は予想外の連続過ぎて、将来のことを思い煩っても無駄、ということくらいはわかるようになりましたから、先の心配はやめることにしました。かと言ってその日暮らしができるほど覚悟も貯金もありゃしないので、コツコツ働くしかないわけですが、目の前のことに全力投球、目の前のことに全力投球、それだけは忘れずにやっていきたいものです。

損得を忘れて目の前のことに没入できる力こそ、アーティストには必要なのだ。前でもない後でもない、今、今、今。今しかないのだ。僕は七つの過去を振り切ろうと思う。どうせもう地獄落ちは決まったのだから、何を今さら反省なぞして、何になるか。何にもなるまい。私は悪党だ。悪党が子を持ち家を持ち、生き延びてしまったのだ。開き直って生きていくしかあるまい。私はもう未来を選んでしまったのだ。

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