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writing to sleep

あまりにも頭が興奮していて、疲れ過ぎていて、眠るに眠れないので、眠るために文章を書く。「福島三部作」の第二部・第三部の初日が開けた。実質2週間で2本の初日を迎えたわけで、へとへとに疲れている。以下、死ぬほどネタバレ。

第二部『1986年:メビウスの輪』は本当に好きな作品だ。三部作の中で単品なら一番好き……というか、良く書けていると思う。死せる犬・モモの視点も面白いだけでなく作品に深みを与えているし、何よりラストのミュージカル調の8景と家族の哀しい会話の9景がたまらない。これこそ十年前の僕には絶対に書けなかったものだ。KAATで『三文オペラ』をやったり芸劇で『リチャード三世』についたりする中で、海外の奇人変人たちの影響をよく受けたからこそできた作品だと思う。花丸。

第三部『2011年:語られたがる言葉たち』は最もヤバい作品である。第二部がある意味枯れた書き方だったのに対して、第三部は表現衝動と欲求しかない。しかもその衝動と欲求は僕のものであると言うより、ほとんど僕がインタビューした様々な人達の中にあった「語られたがる言葉たち」の「語ってくれ」という衝動と欲求である。一応全体の構成はしたが、もともと参考にした戯曲がベケットの不条理劇だったりしたものだから、野球でいうイレギュラーバウンド、弾け回るゴムボールのように言葉や展開が自らうねっている。三部作中最も荒削りだけれども、僕が他人ならこの作品こそ最もよく書けている……と言うか「君にしか書けない」ものだと言って称賛するかもしれない。

自分だけが知っていることを、誰にでもわかるように書く。文章術の初歩にして奥義はそれだと以前井上ひさし先生の本で読んだ気がする。そういう意味では第三部は最も、文章のあるべき姿を叫んでいるのかもしれない。

この月曜日と火曜日が東京芸術劇場の全体休館日なので、我々も強制的にお休み。私は家族に自宅待機を命ぜられ、まだやっていない昨年分の確定申告をやったり、息子をアンパンマンの映画に連れて行ったりしなければならない。こういう体験は初めてだ。公演のさなかに宙吊りにされて、何もできない、ただ待つだけ……という時間を味わうのは。

月火を休んだら水曜日からまた元気いっぱいに今度は第一部『1961年:夜に昇る太陽』の場当たり・ゲネプロが始まる。最後に作るのが(昨年上演したので再演のような格好になる)第一部というのも面白い。このプロジェクトのスタートになった作品を、新たなキャストと共に作り直すのだ。もっとも美術はもうできているし明かりも半分くらいできているから、この試合には勝ちしか見えておらず、普段の全く先が見えないものづくりに比べると随分とスリルが少ないのだけれど。第一部は間違いなく面白いので、いつでも観に来て下さい。

と言いつつチケットがありません。しかしこれは仕方がありません。2週間も3週間も前から「連続上演の回は売り切れまーす」とTwitterで絶叫していたので、今さら手に入らなかったからと言ってどうかご勘弁下さいますよう。幸い当日券はどの日も発売しますので、劇団の公式サイトやTwitterなんかもチェックしながら、並んでみて下さいね。

劇団公式
http://www.dcpop.org
Twitter
https://twitter.com/dc_pop

前のエントリーで告知もしました通り、出版も決定しました。この作品が記録に残ってくれることが心から嬉しいです。

以下、本当に駄文。眠たくなるまで自動筆記、指が動くに任せて書き殴るだけ。PLAYNOTEも昔はそういう記事を大量生産していた。これから更新を増やしたいとも思っている。文章を書くことをもっともっと習慣づけたい。

この秋には『従軍中のウィトゲンシュタイン』という私の代表作も工作舎さんから出版されます。ぜひお買い求め下さい。これはウィトゲンシュタインという哲学者の前半期の人生と哲学を一緒くたに戯曲という形で煮こごりにしたような傑作であり、二度と書けるものではありません。再演の予定は当分ありませんから、ぜひ今のうちに読んでみて下さい。あと誰かこれ演出してみない? 宣伝とか協力するし、上演料も……えーとその……お値引きしますよ……。

『従軍中のウィトゲンシュタイン』に加えて『福島三部作』も出版され、さらには今某出版社さんと組んで小説も書こうという話になっている。ずいぶん出遅れたがこの一年で単著が三本も出るかもしれない。ようやく作家らしくなってきた。ブログにAmazonアソシエイトのリンクが貼れるぜ。

今、一番したいのは勉強である。幸いなことにこの福島三部作を走り切ったら、上述の小説を除けば来年の秋まで新作は書かずに済む。少し充電することができるのだ。本を読みたいし旅行にも行きたい。9月には10日ほどアメリカに行く用事があり、ニューヨークで観劇三昧もしてくるので随分刺激されてくることだろう。少しは耳を英語にならしておかないといけないかな。観たい映画もたくさんあるし、とにかく吸収、Inputを増やしたい。一週間くらい家にこもって読書だけしてたいくらいだよ、まったく。

なんて言いつつ9月末からはちょっとした若手育成プロジェクトも始めるつもり。動いていないと僕は死んでしまうのだ。結局明日も明後日も、確定申告が終わったら仕事らしきものをしているだろうしな。

とにもかくにも、福島三部作連続上演、こいつを完遂させないことには死ぬに死ねない。僕だってまだ未体験なんだ、自分で自分の三部作を、三作連続で観るなんていう体験は。思えば贅沢なことをさせてもらっているものである。力を貸してくれているすべての観客、スタッフ、キャストに心から感謝したいし、誰一人何の事故もなく怪我もなく死んだり捕まったりもせず、無事にこのプロジェクトをやり切りたい。

戯曲から一節だけ、引用なぞしてみよう。

だけんちょ、もしかすっと本当はまだ、おらたちが知らないだけで……語られるべきことは残されてんのかもしんね。福島は何かを、語り掛けてんのかもしんね。そして本当に語るべきこと、語られるべきことが語られたなら、すべての人は耳を傾けてくれるかもしんね。福島に。福島の語ることに。どう思う?

第三部『2011年:語られたがる言葉たち』より

これは僕の人生にとって、とても大事な言葉だ。今まで僕は、お客さんがどんな言葉を聞きたいだろうと思って、想像して、考えて、サービスして演劇を書いてきた。しかし上の台詞にある通り、本当に語るべきこと、語られるべきことが語られたなら、余計な想像やサービスなんかせずとも、すべての人は耳を傾けてくれるのかもしれない。そのことを今回、福島三部作を上演してみて痛切に感じた。最初は私の「福島について語りたい」という小さな声だったのが、「福島については私も聞きたい」というお客様たちの支援の声によってどんどん大きくなり、1万人近いお客さんが集まってくれるに至った。もう少しで本当に1万人だ。……本当に語るべきこと、語られるべきことさえ書いていれば、サービスだの「ポップ」だのなんて、もしかしたら必要ないのかもしれない。そういうことを最近では考えている。

そしてもちろん、その姿勢の持ち方は、もしかしたら今まで以上にハードなものになるかもしれないということも自覚はしているつもりだ。だけど、根が僕は真面目なので、真面目にやってりゃ結果はついてくるのかもしれないな。なんてことを考えたりしている。

“Smile”勝手訳

福島三部作の稽古が佳境である。3つある作品のどれから観てもらっても大丈夫です。そんな3つある作品のうち某作品で使う(かもしれない)ので、チャップリンに由来する名曲”Smile”の歌詞を訳したものだから、ここに載せておく。いい歌だね。

稽古人間

朝起きると時計をチェックして、まず遅刻していないか確かめる。ひどく朝の弱い自分は、たまに途方も無いミスをやらかして大寝坊をしている。しかも朝の時間は演劇人にとっても大事だ。今日の稽古方針を立てたり、稽古場に入れる資料を準備したり、やることは山積である。

稽古場に入るのは、稽古開始の2時間前〜1時間前くらい。僕は割と早めに入って、メシ食ってるだけでもいいから準備をしておきたいタイプなんだ。ファミマで買った冷やし中華とか食べながら、稽古場のセットを眺めて、ここはこうしよう、あそこはこうなる、と妄想したりする。あとはただ、自分の書いた台詞をまっさらな気持ちでもう一度読んでみたりもする。舞台監督の竹井をはじめ、すでにいるスタッフらと話をしたりもする。要は準備をしている。

稽古は準備がすべてだ。

8時か9時まで稽古をして、それからスタッフミーティングだ。スタッフの意見はいつも貴重だ。僕は演出家だから客観的に見なければならないのだが、どうしても前のめりに見てしまうので、スタッフの冷静な視点からの意見はいつも参考になる。いいご身分だ! そんないいスタッフに囲まれてよ。

福島三部作、稽古中

2016年から取り組んでいる福島三部作プロジェクトが、いよいよ本番が近づいてきました。今年の夏には第一部〜第三部の一挙上演です。チケット1枚4200円するのに、3部作セット券にすると1万円に爆安化するという小劇場の意地のような価格設定をしております。昨年第一部をご覧になっていない方は是非ご利用下さい。

現在稽古中の第二部『1986年:メビウスの輪』は、実在した有名な福島県双葉町長・岩本忠夫氏をモデルにしています。この人がまぁ数奇な運命を辿った人で、たくさん記事や書籍も出ているのですが、反原発派のリーダーだったはずなのに気がついたら原発推進派として町長に選ばれてしまって、やがて超積極的原発推進派に転向していくんですね。岩本氏のご子息や友人・同僚などにも取材させて頂きまして、事実に基づきながら大胆にフィクション化し、どのように反対派が賛成・推進派に変わって行くか、安全神話が生まれるのか、人は変わるのか、を描きました。濃密な会話劇から一転して描かれる衝撃の結末。特に結末はすごいと思います。

DULL-COLORED POP福島三部作公式サイト

今週の稽古休みには第三部取材のために福島市まで……何度目だろう、足を伸ばして来ます。とても重要な人に会うのです。演劇はフィクションでありファンタジーであり架空・虚構ですが、しっかり事実・ファクトの下地を塗り込んでいるかどうかで、大きくテイストが変わります。第三部は特に演劇的に自由に時間・空間を演出しつつも、内容的にはファクトとエビデンスを下地に敷きたい。

最初に取材に行ったときは、白河駅から数十キロ、自転車旅行でした。そば屋のおかみさんからりんご売りのおばちゃんまで独力で取材して、少しずつ人脈を繋いでいき、最後にはかなり深刻な被災者や役場の広報課や議員さん、ジャーナリストや地元高校生にまで取材することができました。200人近く会ったんじゃないだろうか。今度数えてみたいな。

東京は8/8からですが、ぜひ観にいらして下さい。僕のこれまでの演劇人生の、全力を投じます。

ヤン・フジェベイク監督『幸福の罪』

眠れないからアマゾンプライムビデオで退屈そうなヨーロッパの映画でも観よう。ああ、チェコの映画がある。チェコの映画なんてみんな長くて観念的で退屈に違いねえや、きっと眠くなるぞ、こりゃあいい……と思って見始めたら、最後までバッチリ観てしまった。

FILCO『Majestouch2 108赤軸』

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キーボードは2年に一度はコーヒー引っ繰り返してダメにするので安物しか使わないと決めていたんだが、これからなかなか歯ごたえのある執筆が3本も待ち受けている上に、何か自分にご褒美を、買ってワクワクできるものが切実に欲しくなってしまったので、椀飯振舞、思い切って買ってしまった。

『くろねこちゃんとベージュねこちゃん』から見る、私(谷賢一)という作家

もし僕が死んだあとで、それでもまだ「谷賢一っていう演劇の作家がいてね」と語り継いでくれる人たちがいたとしたら、僕はぜひこの『くろねこちゃんとベージュねこちゃん』の分析をオススメしたい。

惑い

クッションと電気カーペットの間に足を入れたがる我が子。その表情、どうだい、まさに「何も考えてねえ」カオだ。

BotW祝福

ニンテンドーSwitch『ゼルダの伝説 Breath of the Wild』を、昨年10月くらいからコツコツやっていたのだけれど、とうとうクリアしてしまった。本当に素晴らしいゲームだった。ゲームにハマったのなんて、中学生の時にやったFF7とかFFT以来である。