Skip to content

DULL-COLORED POP第19回本公演/新人加入記念公演「あつまれ!『くろねこちゃんとベージュねこちゃん』まつり」

父が死に、母は2匹の猫を飼い始めた。母・よし子、61歳。プロのお母さんとして生きてきた彼女の人生にきらめく、ステキにまばゆい思い出たち。しかしその裏側には悲しい過去が隠されていて、そいつを猫たちがじゃんじゃん暴いてく──。だって僕たち、猫だもの!

* * *

人が猫を演じ、猫が母を演じ、家族同士が良い家族を演じる。「演じる」ことをテーマとした劇団の代表作『くろねこちゃんとベージュねこちゃん』待望の再々演。2012年に初演され、2015年の再演では早々にチケットが完売した同作を、計4演出・4バージョンに拡大上演することで作品と劇団の魅力を4倍に引き出します。

詳細:
http://www.dcpop.org/vol19/

詳細は上記劇団ウェブサイトを見て頂くとして。ワタシ的には『従軍中のウィトゲンシュタイン(略)』なんかと並んで、まず間違いなく代表作となる一作であります。劇団として上演するのもこれで3度目ですから「名実ともに」と言っていいでしょう。

今回4バージョンありまして、僕以外に、普段は俳優をやっている劇団員が3人、演出に挑戦しています。そういったこともあって「あつまれ! ねこまつり」なわけです。古来より蜷川幸雄や野田秀樹・永井愛の例を挙げるまでもなく、もと俳優の人が優れた演出家や作家になることは決して珍しいことではありません。この3人の中から将来の大演出家が出てくる可能性だって、大いにあるわけです。

そしてワタシを入れて4人の演出家・4チームでの上演になりますから、合計32人という大所帯の座組になっております。こんなにたくさん、一つの公演に人が関係するのは劇団史上初めてです。DULL-COLORED POPでは演劇を通じて人の輪・演劇の輪を広げていきたいと思っておりますので、ここで培ったご縁が将来的に何か新しい創作の土壌となることを心から期待しておる次第です。

まだ「ねこちゃん」観たことない、という方は、もう再演はないでしょうから、この機会にぜひご覧になって下さい。これは、私が書いた本ですが、私が書いた本ではありません。運命とか偶然に書かせてもらった、大変ラッキーな本であります。そして唯一無二の自分の母親を題材にしている点も特殊な点です。そうです、主人公のモデルは私の母です。二度とこういったものは書けないでしょう。

コメントを残す