PLAYNOTE 生活という名の神秘

2014年01月07日

生活という名の神秘

[雑記・メモ] 2014/01/07 01:31

転居先が決まった。東池袋である。正確には決まっていない。大家さんから連絡が来ないので、俺はもしかしたら忘れられているのかもしれない。しかし引っ越し屋も決めたし日取りも段取りも決めた。だが僕は忘れられているのかもしれない。引っ越しできるかなぁ。明後日には福岡に発つ。

様々な神秘を体験している。

今日は今年のENBUゼミの初授業があった。ENBUゼミでの授業は毎年僕にとって演劇的な初心回帰だったり疲労骨折の回復だったり、いい意味で作用している。毎年、「教える」というより「一緒に作る」ということを基軸にして、やっている。教師にならず、モノ作りの仲間になる。その方がたくさん教えられる気がするし、僕も楽しい。そして、演出家が楽しがっている、ということは、作品にとって絶対的に必要不可欠だ。

今年の受講生は例年になくマジ度合いが高い人が多く、ちょっと期待している。僕も、逃げも隠れもせず、「古典」というキーワードで勝負しようとしている。同じENBUゼミでも毎年ぜんぜん層が違うし質が違うし人が違う。というのは、とても、神秘である。

引っ越しの手配を劇団員の塚越姉さんに頼んだら、ENBUの授業中に20件くらい「お見積りの件ですが」という電話が来て今日は大変に困惑した。塚さんが見積もり請求の際に電話番号の欄に几帳面に俺の電話番号を書いたことに起因するらしい。おかげでかえって手間が増えたが、それもまた神秘である。

20件くらい来た中で一件だけ電話をとった。家具や荷物の量などを伝えた後、こんな会話になった。

業者「では、ざっと、4万円くらいで」
おれ「そうですか。じゃあいいです」
業者「そうですか。じゃあ谷さん、半額の2万円だったら、喜んで頂けますか?
おれ「(喜んで頂けますか? ってどういうことだよ、と思いつつ)そりゃあ、嬉しいですね」
業者「では、半額の2万円で、やらせて頂きます」
おれ「マジで」
業者「はい。あと、インターネット回線は……?」
おれ「NTTのフレッツ光を使ってますが」
業者「でしたら、乗り換えのキャンペーンで、お引っ越しの割引がつきますが」
おれ「おいくら」
業者「少々お待ち下さい」
 間
業者「2万円から、さらにお値引きさせて頂きまして、1万円でやらせて頂きます」
おれ「マジで1万円」
業者「はい。ラッキーですね、谷さん!」
おれ「よろしくお願いします」

こんなばかな話があるか。4万円だった引越し業者が1万円まで値下がりした。1万円だと、トラック1台借りるのも無理だぞ。でも、1万円ならお願いしたい。というわけで、成約した。

引っ越し自体は成約したが、新居の大家さんから電話がない。不動産会社からは「大家さんとのお話は順調ですか?」なんてメールが来て、「いや順調も何も電話一本来てないです」と返信したところでもう夜の10時であったから、明日、ドキドキしながら大家さんと不動産会社の連絡を待つことになる。しかし明後日の朝には俺は福岡へ発っている。来週月曜日には引っ越し業者を押さえてしまった。引っ越せるだろうか。

たぶん引っ越せるだろうが、引っ越せないかもしれない。神秘である。

生活には神秘がつきまとう。そんな神秘を一つ一つ愉しめば、またいい創作のネタになるだろう。うむ。

今は彬くんが泊まりに来て、様々なワンダーなお話を聞かせてくれている。このローズマリーハウスに暮らすのも、あと2日だ。住み慣れた我が家だが、呪われた我が家でもあるので、複雑な胸中だが、とりあえず東池袋の住人として2014年を踏み出したい。生活の神秘とワンダーを楽しもう。