PLAYNOTE 『最後の精神分析』が、平成25年度第68回文化庁芸術祭・優秀賞を頂きました

2013年12月25日

『最後の精神分析』が、平成25年度第68回文化庁芸術祭・優秀賞を頂きました

[公演活動] 2013/12/25 21:58

小田島雄志翻訳戯曲賞に続いて、『最後の精神分析ーフロイトvsルイス』が、平成25年度第68回文化庁芸術祭におきまして、優秀賞を頂きました。本当に有難う御座いました。受賞理由は、

「第二次大戦が勃発した日、ロンドンで精神分析の祖フロイト(木場勝己)と「ナルニア国物語」の作者C.S.ルイス(石丸幹二)が大舌戦を繰り広げた。日本では珍しい知的な刺激とおかしみに満ちた二人芝居。熱演の俳優のほか、濃密な空間を造形した訳・演出の谷賢一を高く評価する」

とのことで、喜び半端ナシです。

大賞は歌舞伎座の『義経千本桜』だったので、もちろん文句ありません(笑)。あの、スタッフ・キャストぜんぶ合わせても総勢10名ちょっとしかいないミニマムカンパニーで、こんな何か立派な賞を頂けたことは、受賞理由にもある俳優の熱演はもちろん、各々のセクションのスタッフが、最高の形で力を出し合った結果でしょう。もちろん、原作者のマーク・セント・ジャーメイン氏の戯曲の素晴らしさは言うまでもなく。

ただ2人が議論し続けるだけの90分、という、考えようによっては死ぬほど退屈になりそうなこの作品が、「知的な刺激とおかしみ」を提供できたのだとしたら、これは僕にとっては本当に嬉しいことです。

そして。知。あるいは、考えるということ。その価値がどんどん失墜していっているような印象を受ける現代において、劇中のフロイトの台詞にもある「考え続けろ」というメッセージを叫んでいるこの作品が、芸術祭の現代演劇で一番高い評価を頂けた。ならば、考え続けなければならんでしょう。考え続けましょう。答えを得るためにでも、収入を得るためにでも、利便を得るためにでもなく、生きることを考え続ける、そのことを、サボタージュしちゃいかんよね。

「日本では珍しい知的な刺激とおかしみに満ちた」芝居と評されて、賞を頂いたわけですが、今度はこれを、翻訳作品じゃなくって、日本の現代作家の戯曲でやりたいもんだ。そしていつか、「日本では珍しい」という修飾語が消えて、知的な刺激とおかしみに満ちた芝居が日本中の劇場で上演されているようにしたいものだね。

お祝いのお言葉頂いた皆さん。どうもありがとうございました。これからも頑張りますっ。