PLAYNOTE 無沙汰御免

2013年07月27日

無沙汰御免

[雑記・メモ] 2013/07/27 11:53

夏の暑さ、というわけではなくて、夏の空白に、すこし神経をやられています。いろいろなお誘いやご案内に、無沙汰・不義理をしておりますが、ちょっとしばらく静かにしています。せめてお仕事、演劇、お約束には、無沙汰も不義理も働くことなく、きちんきちんと誠心誠意、やっていきたい所存ですゆえ、いろいろなお誘いやさまざまなご案内に、お応えできないことをどうぞご勘弁願いたい。

以下雑記。

それでも人の温もりはやはり魂を癒やすもので、劇団員や、気を許せる少数の友人には、とても助けられている。酒は憎い。憎たらしい。少しは控えるようになったが、気がつくと忍び込んできて、まずい、まずいと思いつつ、飲んでいる。

先週は大阪でのWS、素晴らしい奇跡の起きたWSを終えて、盟友・山崎彬と夜の京都を歩いた。北岸淳生という男気に天下一品のどろどろラーメンをおごってもらい、猫のしゃもりとも語り合った。彬とはいくつかの大切な話をしてきたが、彼が東京に住んでいなくて本当によかった。近くにいたら、しょっちゅう話し掛けてしまうだろう。僕は彼に甘えている。そしてもう一度書いておくが、京都の漢、北岸淳生、この名前は、皆さまちょっと覚えておいていて下さい。

その後、友人の演出家が滞在している江ノ島を訪い、円覚寺で座禅を組んだり、海を泳いだり、友人の家でカニカマを肴にハイネケンを飲んだりした。江ノ島は初めて行ったが、空が広い、いい街である。自殺間際の芥川龍之介が『蜃気楼』という名作を書いたのも、神経衰弱に陥った夏目漱石が円覚寺に参禅したのも、今、僕の立っているここからそんなに遠くない、半径数キロ以内での出来事なのだなと思うと、歴史との繋がりを実感して、気分がよかった。太宰治が初めて入水をやらかしたのもこの辺だっけね。何か人を引き寄せる力があるんだ。僕もまたきっと訪れることになるだろう。

帰京後、いろいろと次の公演や身辺の準備をしながら、劇団員+若干名を対象にしたマイズナーWSをやっている。もちろん俺流マイズナーなのだが、思った以上に実りあるWSになってきていて、驚く。

WS中に、こんなことを言った。

「感情の変化に、理由なんてないんですよ。探せば見つけられるかもしれないけれど、それはたいていこじつけだったり、屁理屈だったり、一面的だったりするし、第一、感情に理屈をつけるのは、セクシーじゃない。どうしてこうなった? 何でこんな気持ちになったの? そこを暴いても、ちっともセクシーじゃない。感情の神秘は、神秘のままにしておこう」

分析を進めると、感情は、人の感情は、カラカラに乾いて、無味乾燥な機械のようになって、背筋が寒くなる。僕も職業柄からか、性格ゆえか、いろんな人の感情や行動を、「どうして?」と分析してしまい勝ちだが、その度に後悔する。理由なんかわからない方がいい。

マイズナーが言ったと伝えられる、こんな文章に、心を惹かれた。

「いいか、これは真面目な話だ。人生では……人生はひどいものだ。しかし、舞台の上では、真実を語るというすばらしい機会を得られる。真実から出てくるものはすべて賞賛される。わかるか」

わかるよ。サンディ。