PLAYNOTE 江國香織『すみれの花の砂糖づけ』

2013年01月26日

江國香織『すみれの花の砂糖づけ』

[読書] 2013/01/26 00:37

え? あなた江國香織なんて読むの? ぷぷぷ。とお思いでしょうか。読みます。小説も読みますが、彼女の詩集が好きです。やさしい言葉で、大人の生々しい恋心から、子どもの純粋わくわくな冒険心まで、詩にしています。

小説もいくつか読んだけれど、詩集がとにかく、とても好き。いわさきちひろのイラストと一緒に楽しめる『パンプルムース!』(講談社プラスアルファ文庫)なんて、これは後世に残っていい傑作だと思う。この『すみれの花の砂糖づけ』は、やさしいひらがなで、大人の女性の、どろっとしていたり、さらっとしていたりする恋情を、たくさん歌っています。

これなんか、やさしい言葉で、どろっとしていて、とてもすてき。

あたしはリップクリームになって

あたしはリップクリームになって
あなたのくちびるをまもりたい
日ざしからも寒さからも乾燥からも
あなたのつまのくちびるからも

ひらがなって、こういう生々しさを伝える質感がありますよね。「寒さ」「乾燥」は漢字でもいいけれど、「あなたのつまのくちびる」は、きっとひらがなが一番いい。

詩集って、読み返すたびにどの言葉たちが胸を打つのか違っていて、そこが楽しい。自分を写す鏡なのでしょう。僕にはあまり難しい詩はわからないし、専門知識もないけれど、とても読みやすい、身近な詩集でありました。