PLAYNOTE 『ふたりマクベス』作品紹介

2012年12月19日

『ふたりマクベス』作品紹介

[公演活動] 2012/12/19 03:40
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あがさ画伯のイラスト

年末、12/27~31に上演される、「俺とあがさと彬と酒と」という企画公演で、僕は『ふたりマクベス』という作品を書き、演出しております。昨日、最後の1ページが机の上を離れ、俳優も台詞を覚え切り、あとは調整、という段階に来た。とても、いい本になったと思う。出演は悪い芝居の山崎彬と、小劇場界の悪魔女優・岡田あがさ。

『ふたりマクベス』は、シェイクスピアの『マクベス』を下敷きにして、マクベスとマクベス夫人の二人の関係をだけ描いた作品です。決して二人でマクベスを演じるとか、そういうしょっぱい演出ではありません。

要はこれは、愛の物語なのである。夫婦の物語なのである。僕も一年半ほどではあるが夫婦という奴をやってきて、夫婦ってのに一家言ある感じになってきた。だからマクベスとマクベス夫人、この2人だけの関係を、切り取った。

原作からそのまま使った台詞もかなりあるが、結局のところ、半分近くオリジナルだ。途中はなるべく自分の文章を入れないで構成しようとしていたが、一行、自分の台詞を入れたら、そこがキラっと光ったので、どんどんと書き換えていった。『マクベス』を知らなくてもついていけるし楽しめるけど、『マクベス』を知ってる人にはニヤリとする変更や引用がたくさんあるはず。35~40分くらいの小品だが、きっちり『マクベス』しており、途中から原作を逸脱していて、たまらない。

岡田あがさがたまらなくセクシーでかわいらしく、山崎彬がとてつもなくパワフルでカッコよく、カッコ悪い。台詞は入った。方針も伝わった。残りの一週間で、この2人を夫婦にしなければならん。僕の仕事はそれだけだ。

同時上演の『マボロシ兄妹』では僭越ながら俳優としても出演している俺が、気づいたことがあった。演出家ができることは、俳優を操ることではなく、導いたり、支えたり、気づきのヒントを与えたり、つまりはそっと手を添えて、俳優自身の心と体がゴロゴロと転がり出す手助けをするだけであり、基本的には無力なのだ。だからあがさと彬の魂がゴロゴロと転がり出す手助けを、したいと思う。

プレビュー1,000円、観バラシ無料。ぜひ、観に来てね。今年最後の、最高傑作にしてやらなければ。今年は本当にいろんなことがあったから、最後にこういう、俳優2人、短編という、シンプル&ストレートな作品で勝負できるのが、今とても嬉しい。