PLAYNOTE うさぎ庵『よわくてやわらかくてつよい生き物』

2012年11月21日

うさぎ庵『よわくてやわらかくてつよい生き物』

[演劇レビュー] 2012/11/21 03:03

アトリエ春風舎にて、青年団×劇団演研×渡辺源四郎商店、青年団リンク・うさぎ庵Vol.10『よわくてやわらかくてつよい生き物』(作・演出:工藤千夏)を観てきたよ。アフタートークにも出てきたんだ。

もうね、大塚洋さん(青年団)と坪井志展さん(劇団演研)のね、身体に染み込んだ味とキャリアと風格と、それが戯曲ととてもマッチしていて、面白かった。ある熟年夫婦を襲ったおかしな妊娠話をめぐるあれこれ。演技にしても戯曲にしても、20代とか30代には出せないおかしみとか哀愁とか。50を過ぎた人々が、演劇でこれだけ無茶をしている、遊んでいる、というのを、僕はセンパイを見ている気分もあったけど、同時になぜか、幼稚園の庭を走り回る子どもらの遊ぶ姿を見るような気持ちで、微笑ましく見守ったんだ。3,000円のお芝居にしては、美術や衣装や小道具が、すこうし寂しい気もするけれど、でも自分が演劇に何を観に来ているのか、改めてわかる、そんな作品だった。

坪井さんが最後に一気に老婆になり変わってしまうシーンや、二人で病院でお笑い番組を見てるシーンとか、その後に降ってくる羽根とか、そんなとこでは、普通にじんわり、してしまった。千夏さんの本は、きちんとした骨格に、やんちゃが流し込まれていて、とても好感が持てた。「新婚夫婦」の話だったことも、いろいろ、自分にとって見やすかったのかもしれない。

日曜日まで、春風舎にて。