PLAYNOTE 仙台ARC>Tワークショップ記録

2012年08月23日

仙台ARC>Tワークショップ記録

[公演活動] 2012/08/23 14:18

仙台記録

8/17~19、「文化を通して東北の復興を応援していく」組織、ARC>Tさんにお呼ばれしまして、仙台にてWSやってきました。今まで芋煮会やらDCPOP旅公演やらで何度も繋がってきた仙台さんだけど、今回はじめてじっくり腰を据えて3日間WSやらせてもらって、やっとホントに「友達」になれた気がしたよ。

写真はWS終了後の懇親会。写真左奥には、アシスタントとして同行してもらったOrt-d.d平佐喜子嬢。劇団員がすべて客演で出払っていたのでムリヤリご動向願ったが、WS参加者以上に楽しんでいたようであった。終了後、彼女からもろたメールが大変名文だったので、一部引用掲載。

仙台行って、海岸線見て、想像して、
TVの映像とか、いろいろ思い出したりしてみたけれども、
やっぱりよくわからなくて、
でも、ワークショップやって、
いろんな人と触れて、喋って、長い時間過ごして、
一緒に芝居して、ようやく、わかった。
わかった、じゃなくて、全然、何もわかってなかったんだ。って事が、わかった。
なんだよー、もう、ちくしょう。私本当にばかやろう。と、思いましたが、
帰り道ぼろぼろ泣きましたが、
それがわかって、良かったです。
想像するだけじゃ、全然足らなくて、
触れつづけないと、手を伸ばし続けないと、いけないのだな。と。
演劇の基本だ。

俳優技量も素晴らしい彼女だけれど、ストレートに演劇を楽しみ、素直に心を開くところが、今回彼女にお願いした理由でありました。素敵な俳優さんです。

仙台記録

ARC>Tの方々にご案内してもらって、津波被害の箇所を実際に見に行きました。何百軒と民家の経っていたこの場所は、まず津波に現れ、もみくちゃになり、瓦礫まみれになって、その後、瓦礫が撤去されて、今は見ての通り、更地です。家々の基礎建築だけが、物寂しいコンクリートのマス目となって残っている。

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津波の威力にガタガタに歪んでしまったガソリンスタンドの写真。

ある人が、「演劇をやることで癒された。作品を作るということは、未来を考えるということ。どうしても震災の記憶を考えてしまう私にとって、演劇を考えるということは、未来を思うということ」、というような言葉を語っていた。

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津波被害で閉鎖になった海水浴場。僕が、「また泳げるようになりますかね?」と尋ねたら、案内人はこう返した。「泳げるようになったとしても、泳ぎたいと思う人が、いるかどうか」。自分の想像力の浅さを恥じた。

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海の家だか、休憩所だか、もう誰も覚えていない。コンクリートですら破砕されている。後ろに残る松林は、かつては防砂林/防風林として密生していたらしい。それでもこうして、1本1本残っている。

つまりこの写真には、自然の暴威を前にして脆くも崩れ去った建築と、それでも立ってる木が写っている。

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海が近くて、山も近くて、何でも揃う素敵な街、仙台。市場にはサッカーボールよりでっかいスイカがゴロゴロ積んであって、1玉千円もしない。おいしいご飯をたくさん食べた。

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ももちゃん、という名前で可愛がられていた犬。

仙台着! なつかしの10-BOX。

WS会場となっていた10-BOXには、僕と平さん、ARC>Tの人、仙台市役所演劇振興課の人、地元劇団の人、兵庫から来てるピッコロシアターの人などが入り乱れて、とても賑やかであった。

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WSは、別に普通でした。仙台だから特殊ってこともないし、東京じゃないから違うことやったってわけでもなく、僕は淡々とやったつもり。

いつも以上に気をつけたのは、変に押し付けがましくならないということと、参加者と一緒に発見していけるような流れを作りたい、ということ。はじまる前にARC>Tさんから説明があった。そもそもこの、ウォーキングARC>Tという企画は、交流を目的として始まった。だから、誰かが誰かに教えるとか、お互いどこが違うとか、そういうんじゃなくて、一緒に同じ演劇をやる中で、お互いのいいところを受け取り合い、お互いの違いをゆっくり楽しむ、そういう会がいい。

超絶デキる男の事務局長、拓さん。演劇熱と演劇愛に燃えるプロパー演出家、みやさん。「殺すぞてめぇ」みたいな口調で「演劇大好き」を語り続けるヤンキー照明家、アキさん。やわらかい笑顔で荒っぽく車を回してくれた、ミキさん。淡々と案内や記録を取り続けながらも、終了後、「参加者と一緒にWS中ずっとわくわく考え続けていた」と嬉しい言葉をくれた、かわむらちゃん。超絶ゆるキャラ、あやぱんちゃん。他にもいっぱい、ARC>Tの人々。

演劇をアツく語り、仙台を暑苦しく盛り上げている男道俳優、近藤くん。あはははと笑いながら鋭い観察眼と芯の強い芝居を見せてくれた、ゆみさん。クールに見えて素っ頓狂でアーティスト気質のかわくまちゃん。お人柄は控えめなのに表現になるとわけのわからん独創性を見せる、みかささん。熱くうるんだ演技中の瞳と普段の朴訥とした笑顔が印象的な仙台美人、なつこさん。バレエの先生でありながら演技入門中、そしてとっても前のめりなやのさん。お上品な笑顔とやさしい佇まいが魅力的な、ながほさん。翻弄される若いツバメを苦笑交じりに演じ切ったフレッシュなえでぃんちゃん。まだまだいっぱい、仙台の人々。

また行きたいと思える街だし、これで三度目くらいの訪問なのに、もうすっかり愛着のできてしまった街、仙台。東京から深夜バスなら6時間・3,000円、新幹線なら1時間半・1万円。みなさんもぜひ、仙台遊びに行ってみてね。10-BOXには演劇愛に満ち溢れた人々が、たくさんいるぜ。