PLAYNOTE オーバーワーク

2012年08月03日

オーバーワーク

[雑記・メモ] 2012/08/03 04:03
打ち合わせ@アンリ・ファーブル

ちょっと予定やら公演計画やらに変動があって、いや、ちょっと、って言うか大幅に動きがあって、ざくざくとこの2~3週間で自分の身辺が動き始めており、一言で言うと間に合っていません。あ、8/5の震災リーディングは、僕が2作品演出する第1部は完売しちまったそうです。あと、翻訳やってる『クリンドルクラックス!』も8/5までです。

今日は荒井志郎×川村紗也のカップリングで平田オリザ作『さようならII』の稽古をしてきた。とても楽しかった。すごく短いのにとてもいい本。俳優が行間を埋められるし、観客が奥行きを想像できる。初お手合わせの劇団競泳水着・川村紗也ちゃんも、大変まじめでまっすぐで、かわいらしくて、そのくせどこか意味不明で、とてもロボットっぽかったんだ。

『さようなら』は史上初のロボット演劇だったわけだけど、今回のリーディングは、史上初のロボット演劇を人間が演じるリーディングだよ。どうでもいいですね。

一方、木下祐子×渡邊亮ペアによる『あの頃の私たちの話』は、台本のジグザグっぷりに翻弄されつつも、ぼっこ嬢のエンジンがかかり亮くんの胸の奥に秘められた「にんげんってなんだろう」パワーが爆発することで、格闘技のような緊張感のある俺の好きな感じの2人会話劇になりつつあります。もっと稽古したいなぁ、と思いつつ、与えられた時間内に仕上げることがプロの条件だよともう1人の僕にたしなめられて、しかし土曜日に追加稽古を行う予定。

昨日は『クリンドルクラックス!』のアフタートークで世田谷パブリックシアターの舞台に登ってきた。何て言うか、客席から観ると「どっひゃーすげーいい劇場やばいやばい俺ここ超使いたい死ぬ」となるけれど、舞台に立つと「ほう、なるほど、いい眺めだな」というくらいで、やはり自分は立ち方ではない、裏方なのだなと実感した。演出家って一番わくわくするし自由だし楽しい仕事じゃね? と思う自分は演出家に向いてるのだろうし、何のかの言っても俳優こそが舞台上最大の表現媒体とちゃんと確信できる俳優こそが、俳優に向いているんだろうし、要は自分の仕事に誇りを持てるかどうかなのだな。

『クリンドルクラックス!』のトークで、散りばめられたシェイクスピアネタについて喋って、よーし家に帰ったら解説エントリーでも書いてやろうか、と思ったが、とてもとても、時間が足りない。やるべき仕事を殺してから、そういう趣味的な暴走をしなければ、破綻してしまう。

音もない夜、誰もいない部屋で、小さな毛玉が転がり始めた。風に煽られたわけでもなく、地震でもサイコキネシスでもない。だからそれはとても不穏だ。机の上で無邪気に笑っているキューピー人形、そいつに殺意を覚え始めたら、人間もうおしまいだ。1人荒野に立ち、裏返した布を振り回しながら、頭の中でメリーゴーラウンドをぐるぐる回す。不満や怒りを溜め込めば貯めこむほど、それは早く回るのだ。