PLAYNOTE 映画『ジョン・レノン、ニューヨーク』

2012年07月20日

映画『ジョン・レノン、ニューヨーク』

[音楽・ビートルズ] 2012/07/20 02:25

資料用の映画を借りに近所のDRAMAに行ったら置いてあって「えっ!」ってなった。知らないこんなの! 「2011年8月、東京都写真美術館ホールにて公開、大ヒットを記録した”ジョン・レノン映像の最高傑作”とも評された話題作!」「遂にDVD化!」ってことらしい。

で、さっきメシ食いながら見始めて、メシ食い終わっても見続けて、ついさっき見終わったんだけど、本当に良かった。ビートルズ解散後の、ソロ・アーティストとしてのジョン・レノン、あぁいや、人間ジョン・レノンの軌跡を追っかける、ドキュメンタリー映画。聖人君子じゃない、悩める一人の人間としてのジョン・レノンをくっきり切り取った名作であった。

昔っからさ、ジョン・レノンって言うとすぐさま「イマジン」と結び付けられてさ、愛と平和の人って言われちゃってさ、でも俺はビートルマニアだからさ、そんなのダセェよ、全然ちげぇよ、ジョン・レノンほど矛盾と無軌道を生きた男はいねぇよ、何かと言うと「イマジン」かけるのやめろよ、とかいろいろ思ってたからさ、この映画はちょっとホントによかった。

えっ、それ触れていいの? って話題にもガンガン触れながら、ジョンの素顔を追っ掛ける。FBIによる監視や尾行、アメリカからの国外退去命令、アル中、ヤク中、浮気と別居。ライブをこっぴどく評論家にこき下ろされてへこむジョンとか、ヤケクソになって女連れ込んで隣の部屋にはヨーコいるのにガンガンやりまくっちゃうジョン、「マリファナもってこーい」ってレコーディング中に叫ぶジョン、20リットルのウォッカを飲みながらギター弾いてたジョン。人間臭くて可愛らしい。

いわゆるジョン・“イマジン”・レノンしか知らない人にとっては驚きの内容だろう。でもねそれはジョンのソロ・アルバムを何枚か聴いてもらえればすぐ誤解だってわかるんだ。反戦歌ばっか歌ってたのは一時期で、「ヨーコ超かわいいラブラブ」みたいな曲とか「何でフっちまったんだろうクヨクヨ」みたいな曲とか「ショーン(息子)かわいいよチヤホヤ」とか、人間臭い曲ばっか書いている。ジョンは聖人君子だったから人の心を打ったんじゃなくって、人間だったから人の心をノックする歌がたくさん書けたんだぜ。

ジョン・レノンと聴いて、「元ビートルズ」と「イマジン」と、「オノ・ヨーコの旦那」くらいしか知らない人に、是非観て欲しい、義務教育に取り入れたいドキュメンタリー映画であった。