PLAYNOTE 近況など

2012年06月22日

近況など

[公演活動] 2012/06/22 01:31
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舞台写真

演出を引き受けていた、劇団拾四歳、初日があけました。ふぅ。

大変オーソドックスに、大変ストレートに、演技部分については演出をしております。声出しの指導なんてやったの、市民劇のとき以来じゃないかな。間やブレス、反応、サブテキスト、台詞がないときの居方や台詞の覚え方、体の使い方や声の使い方などなど、イロハのイから順番にやっていったので、何と言うか俺にとってもおさらいみたいなまとめ直しみたいな、演劇で何が大事なのか、考える時間であった。

普段はなるべく俳優を放し飼いにできるように演出する自分だが、経験の浅い俳優とやるということが最初からわかっていたので、ガチガチに立ち位置やミザンスを振っていった。いや、普通の演出だったら当然のことだし、オリザさんの細かさなんかに比べたら全然甘いんだが、間の長さや体や首の向き、一挙一動に至るまで、指示指定を普段よりかなり多めにやった。結果、随分と整理されて、対立にせよ愛着にせよ、見やすくなったとは思っている。

正直に言って僕は本にかなり不満があったのだが、与えられたカードで勝負するのが演出家だし、本を足蹴にするような演出をするのはさすがに俺の正義が許さないので、台本は一字も変えずに、しかし数ヶ所、完全に裏読みをして、つまり新解釈を盛り込んでアレンジしたりした結果、ずいぶん面白くできたと思っています。……つってもこれ、現代演劇でやる度に思うんだけど、誰も原作知らないから俺がどんなアレンジをしたかなんて、誰にもわからないんだけどね。国道58号戦線や黒色綺譚カナリア派、モリー・スウィーニーなんかをやった時にも、結構「テキストは変えずに印象をがらりと変える」ことはやったんだけど、まぁ誰にも気づいてもらえない努力ではある。気づいて欲しくてやってるわけではないんだが、演出家はこういうことを仕事にしているわけなんだな。そこが見てもらえないというのは、確かに歯がゆい。

戯曲の段階では生クリームたっぷりのショートケーキだったものを、ほろ苦いシフォンケーキくらいには変えたんだ。ショートケーキは大好きだけど、劇場で食べるなら舌に苦味のあるものの方を、僕は選んでしまう。純然たるエンターテインメントには、自分はやっぱり興味がないんだろうな。そういうのは家で見るDVDや、カフェで食うショートケーキくらいでいい。

俳優たちについて書き出すと長くなるので書かないが、彼女らに言ったのは、ここに25人いたら10年後に俳優としてやれている奴はいて1人が関の山だ、だから死ぬほど芝居を観て映画を観て、演技について考え続けろ、お前らの面倒を見てくれる奴はお前ら自身しかいねぇんだ、ということ。驕る平家は久しからず、じゃねぇけれど、チヤホヤされても兜の緒を締め、ギタギタにされても歯を食いしばり、とかく人気じゃなく実力だけが自分を未来に運んでくれるんだということは、是非に肝に銘じてもらいたいと思い、いろいろ言った。若い女の子いっぱい、なパッケージに詰め込まれた彼女たちだが、演技に関する真摯さをきちんと持っている奴もいるので、そういう奴こそ早く自分の実力や現状を自覚して、つまりは自分がいかに何もできないか、何も持っていないかということを自覚して、先へ先へと足を伸ばして欲しいものだ。人気商売がやりたいなら、さっさとそっちの道に行ってくれた方がいいのだし。

誰とは言わないがいろいろとダメな大人が絡んでいたので、そいつらを小一時間説教したい気持ちが止まらないのだが、最終的に谷チームはきちんと演劇をやってる現場になれたと思っている。演劇なめちゃいかん。来週末までやってます。

* * *

そして次の公演の準備に向かい始めております。正確には、次の公演と、次の次の公演と、次の次の次の公演と、次の次の次のさらに次の公演と、次の次の次の次のそのまた次の公演と、全然別件のあれこれの、打ち合わせやらプロット出しやら本の直しやら準備やら。この夏に、今年上演する戯曲を1本と、来年上演する戯曲を2本、いずれも新作、書き切ってしまいたい。ので、部屋やカフェに引きこもって、ひたすら本を読んだり書いたりを繰り返しておる。

来週にはSPTの『クリンドルクラックス!』の稽古が始まる。ROLLYさんの編曲した音楽が届いたが、さすがにプロだ、デモ音源だけど訴求力が半端なく、期待値ガン上がりであった。夏にやるリーディングの準備や、秋にやる今年の大一番の準備も着々と。

そろそろでっかく花火をあげたい気分だが、準備、準備、準備。頑張ります。