PLAYNOTE ENBUゼミの試演会みたいなの(10 MINUTES)観てきた

2012年04月28日

ENBUゼミの試演会みたいなの(10 MINUTES)観てきた

[演劇レビュー] 2012/04/28 01:53
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集合写真

講師をやってるENBUゼミの生徒たちが共謀して、10分限定の短編演劇上演をやると聞いた。気になってる後輩が作と演出をやるというので「3~4本だろう」と思って観に行ったら9本やってて仰天した。観客投票による集計なんかもやったりしてて、合計3時間、50人近い人間と一緒にちょっと広い会議室くらいの部屋に閉じ込められるという異常に過酷な環境で、でも結構面白かったんだ。

9本あると、9本がそれぞれ、どういう演劇性を志向していて、どういう葛藤や挑発を描こうとしているのか、並べられた分、差異が際立ち、よくわかる。何人か天才がいたので彼らの動向に注目したい。寝首をかかれないように俺も頑張ろう。

ちょっとだけ日記を書くよ。

午前中はアナール会議。久々の伊藤P、ゆるキャラ小野塚ちゃん、ドラマトゥルク野村と顔を合わせ、進むんだか進まないんだかわからない会議。すべては俺が悪い。帰り道、野村さんと最近の演劇動向について話す。

続いて昼から、8月に世田谷パブリックシアターで上演される『クリンドルクラックス!』の本打ち。有機改善児童シアター(ひどい誤変換なのでこのままにしておく)の頃からビデオ等々で活躍は拝見している陰山泰こと陰山恭行さんと、演出家VS翻訳家の一騎打ち。寝不足の頭をぶんぶん振り回しながら、主に人称代名詞の整理や語尾・口調について意見交換を行った。公演自体がどういう仕上がりになるかはまだ先の話だが、ほとんど初めてじゃないかな、誰かの演出に自分の作品を提供して、しかも自分が現場にいるというのは。何とか演出家のイメージに近づいたい、というマゾな欲動、普段感じることがない願望を感じ、何だか複雑な気持ちになる。俳優やスタッフは、こんなこと考えてんのかな。製作体制の上で自分がヘッドじゃない現場は多々あるが、芸術上の決定権において自分より上がいる現場はあんまりなかったから(2~3個はあったよ)、面白かった。

その後、空き時間でひたすら別の翻訳の直し。これは来年再来年を見越してのプロジェクト。お待たせして本当に申し訳ございませんでした。脱稿でございます。

渋谷のmiyamaカフェだったかな、そんなところで、周囲の人間の有象無象を興味深く観察する。モダンバレエとクラシックバレエの違いの解説から入っていつの間にかマルチっぽい勧誘を始めている糸目の女、手のひらとほっぺたでペッティングを繰り返す白人男性と日本人女性のカップル。MacBookの電源を取ろうとしてアイスコーヒーを引っくり返し、「ひっく」みたいな変な悲鳴をあげたメガネの男。学校の先生の悪口を言っていたと思ったら急に鳴き出した女学生たち。わけがわからん。渋谷は嫌いだ。新宿は下の下という自覚があって生きている人間が多いので大好きなんだが、渋谷は何だか変な気取りを感じて嫌いだ。コーヒーはおいしかった。

合間合間に劇作家協会の某プロジェクトについて坂手会長とあれこれ連絡とったりメール書いたり。

それからENBUゼミの発表を観たわけだが、睡眠時間1.5時間の僕にしては軌跡としか言いようがない、終始楽しく集中して拝見した。あまりに荒削りな奴もいれば、突出してセンスのいい奴もいて、人を育てるとはどういうことか、あるいは自分が成長するためには何が必要なのか、考えざるを得ない時間であった。一つだけ言えるのは、継続のみが力だという単純過ぎる図式だ。先日、かつて一緒に芝居をやっていた仲間が、飲み屋のイベントか何かでゲリラライブ的に一発屋みたいな出演をしているVTRをYouTubeで観たんだ。そいつはもう芝居をやめちゃったんだけど、はっきり言って俺なんかより断然面白いし、現状の演劇界でもぶっちぎりにセンスがいいと思った。だけど彼は立ち去ることを選んだ。そして俺のような盆暗が人と人の隙間をかき分けながら、何とかかんとか生きている。

翻訳が仕上がったので、実に、どれくらいぶりだ、1年半ぶりくらいに、近々の〆切がない状態が訪れた。直しもあるし推敲もあるし、次々と次のプロットや企画書を書かなくちゃいけないけど、人様を不当にお待たせしている状態が一瞬でもストップしたというのは奇跡的なことだ。だから日記なんか書いてみている。でなきゃ息をひそめて仕事をしてる。

早め早めに仕事を済ませて、会いたい人や飲みたい仲間と過ごす時間を作らなくちゃいけない。もう20代が終わる。作家としても演出家としても正念場はここからだ。

最近聴いてる音楽の話を書こうと思ったが、もう眠いので寝る。世界が明日こそ幸せかつ平和でありますように。ハトが二万羽やってくる!