PLAYNOTE 29歳の肖像

2011年05月12日

29歳の肖像

2011/05/12 00:00
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5/11で29歳になりました。終わりだ。もう終わりだ。大体もう人生終わった。あとは死ぬだけだ。早かったな。骨は九十九里浜に散骨してくれ。俺は鳥になるんだ。俺の魂は鳥になる。そして夕映えの中で空気に溶けて、透き通った高い高いシの音になり、浜辺に遊ぶ子供たちの耳を優しくくすぐった後、西の夕陽に飛び去っていくんだ。

なんてことはちっとも思ってないんだが、29歳というのはなかなか衝撃的な年齢だ。今年はやり甲斐のある仕事が目白押しで、充実度半端ないんだが、だからこそ20代が終わるんだなということが強烈に実感される。

写真はモリー・スウィーニー出演者一同らによるバースデー・カード。果歩さん、相島さん、そして顕作さんの直筆イラスト付きで、トートバッグまで頂いた。さらにお好み焼きを食った。うまかったし、嬉しかった。

皆さん俺の大先輩であるからして、「30代の方が人生楽」とか「30になってからが楽しい」とかあれこれちやほや言ってくれるし、「この年になると葬式の方が多いくらいだから、誰かに『おめでとう』って言うのが本当に嬉しい」なんて、そっけないけどずしんと重い、素敵な言葉をくれたりする。素敵なキャストたち。

モリー・スウィーニーは順調に稽古展開中。とりあえず全体の1/10はできた。翻訳は去年の8月に終わってるし、上演台本も4月には終わった。じっくり、腰を据えて挑んでいる。

僕の知人友人でご案内メールが行ってない人がいたら、それは完全に手違いです。何故か今回、エラーメールが一件も返って来なかったので、誰に届いてないのかわからない。モリー・スウィーニー観たいな! って思いつつ、あれ、俺んとこご案内来てねぇぞ、って人がいたら、必ず俺まで連絡下さい。何かいいことあるかもしれない。

モリー・スウィーニーに時間と体力の八割以上を費やしながら、残りの二割を、息抜きがてら、夏や秋や冬や来春の公演予定を考えることで過ごしている。フルタイムで演劇をやって、箸休め、骨休めに演劇を考える、なんてさ、嬉しいことじゃない。全然遊んでないけど毎日楽しい。

南果歩、相島一之、小林顕作、そして名だたるスタッフさんたちとご一緒していると、観客に対して誠実であれ、ということにどんどん敏感になっていく。結局、彼らが、演技者として、あるいは技術者として、つまりはアーティストとして生き残っているというのは、運もあるだろうし才能もあるだろうし他の何やかやもあるだろうけど、一番肝要なことは、誠実であるということだ。

「では、今日の稽古はここまで」

と言って締めた後、稽古が終わった試しがない。あそこ、こうかな、とか、ここ、こうしようか、とか始まるし、自主稽古も始まる。本当に演劇を愛している連中だ。愛らしい。二兎社の現場でも感じたことだが、大事なのはまずそこで、最後に到るまでそこでしかないみたいだ。

* * *

誕生日のことを書こうと思って書き始めたら、稽古のことしか書かなかった。モリー・スウィーニー、観に来てね。
http://www.playnote.net/archives/002342.html

ちなみに誕生日的なことをいくつか書くとすると、

  • 母さん産んでくれてありがとう(伝達済み)
  • みんな誕生日おめでとうとかどうもありがとう(伝達済み)
  • 誕生日は俺を祝うべきじゃなくて俺のお袋を祝うべき日だと思うので、今後は俺への「おめでとう」は控えて下さい。これ以上祝われると俺のハートがパンクしてしまいそうです(今伝えた)

くらいかしら。

今年はいい一年になりそうです。幸せな人生を送れているからこそ、不遇な人や、悲しみに落ち込んでいる人、不安に打ちのめされてる人や、未来に目を伏せている人たちに、少しでも何か貢献したいと思っている。金はないし服もないし(明日着るものがない)、挙句の果てには「谷さんバッグがボロボロだったから」と南果歩さんがわざわざバッグ買ってくれちゃうくらいに色々だらしなく生きてるけど、創作さえやれていればハッピーだ。

たくさん幸せを受け取って、そうすれば、もっと不幸や不平等について考えられる。たくさん幸せを受け取って、そうすれば、それをいろんな人に分けてあげられる気がする。隣人を愛せとあのヒゲ野郎が言ったのは、きっとこういう意味なんじゃないだろうか。

コメント

投稿者:kyoko (2011年05月12日 22:33)

お誕生日おめでとうございます。
主人と同じ誕生日で覚えやすいです。

遠方でなかなか東京には行けませんが
今年は谷さん演出の舞台をぜひ見たいと思います。

投稿者:Kenichi Tani (2011年05月12日 23:16)

あら、そうなんですか。ご主人様もハッピー・バースデイ!

東京に出てくる旅賃を考えてもお釣りが来るくらい、いい作品を作ることに心血を注ごうと思います。コメントどうもありがとうございました!