PLAYNOTE ひょっとこ乱舞『ロクな死に方』

2011年02月08日

ひょっとこ乱舞『ロクな死に方』

[演劇レビュー] 2011/02/08 23:45

Project BUNGAKUの盟友にして尊敬する演出の先輩、広田淳一の最新作であり、愛すべき知人友人もたらふく出ているので観に行った。東京芸術劇場・小ホールにて。

相変わらず素晴らしい空間演出力には舌を巻く。しかしやたら話がわかりやすいのが妙に気になる。飲み込みやす過ぎて逆に印象に残らない感じ。しかし世間での評判はとてもいい。

広田淳一は間違いなく才気あふれる演出家であり、最近の若手がどんどん作品の半径を小さくしている中で、大きな空間や奥行きのある話を扱える鬼才である。そんな広田淳一が、Project BUNGAKUでは観客投票で断トツの最下位であったのは自分にとっても衝撃的だったが、そのわずか4ヵ月後の作品で、今度は急転、絶賛の嵐というのは、何だよ、わかりやすけりゃいいのかよ、というクエスチョンマークが当然浮かんでくる。

Disってるワケじゃないんだ。今作も演出家広田淳一の力量なりセンスなりは十分に感じられたし、肉体や空間を用いた演出力は前述の通り若手随一だと思うし、出来が悪かったわけじゃないと思うんだ。ただ、今回の作品のわかりやすさと、それにまつわる観客の反応の方が、むしろ大きな衝撃であった。