PLAYNOTE まさぐる左手

2010年12月18日

まさぐる左手

[雑記・メモ] 2010/12/18 03:04

たまには意味不明な記事を書いてから寝ようと思う。

着想を求めてひたすらに資料やインスパイアされそうな物語を濫読。芥川龍之介の『小説十訓』『蜜柑』『犬と笛』、ミヒャエル・エンデ『はてしない物語』など。物語を書くことと、理屈や主張を書き連ねることの違いを多いに痛感する。最近の僕は何かと功利主義的でいけない。

芥川龍之介は小説家とは世渡りの才と文筆力と詩人としての感性のせめぎ合いだと書いていた。今の僕にはある二つが圧倒的に足りない。よくわかってはいるのだけれど。

切々と自分の成功を自慢したり長弁舌をふるったりする嫌な奴。だけどその裏でそいつは戦々恐々と不安や恐怖に震えていたりする。俺はいついつの上陸作戦では八人の敵兵を撃ち殺し二階級特進したんだぜ、どこそこの戦場では小隊内で一人だけ生き残り敵の中隊長を捕虜にして単身帰還したんだ。ハハハ、自慢しながら、次の銃声をおしっこちびりそうになりながら、逃げ出したくなりながら待ち受けている。そんな彼に誰かヘロインを渡してやって欲しい。

咳が止まらないので加湿器を引っ張り出してきてアロマオイルを一滴。水蒸気が霧散するのといっしょに溶け出して行く記憶たち。去年の自分は東京をふらふらしながら、しかしどこにもいなかった。ただ毎日、脳味噌が潰れるくらいたくさんウイスキーを飲んでいた。

プロジェクト文学の演出家の面々と久々に会ったり会わなかったり。まともに話ができるのはあいつらくらいだ。覚悟とセンスと経験があって、まだ現実に戦いを挑んでいるバカども。愛着で随分と贔屓目に見ているかもしれないが、蜃気楼のお城をみつけて大喜びするほど節穴じゃないと思う。

一つ、安心できるものを手に入れたのだから、二つが三つは身の回り品を投げ捨てたい。安定って恐ろしいな。すべての権力は腐敗する、という言葉は、権力構造自体が腐敗する、という意味の他に、権力者そのものを腐敗させるという意味でもある。だとしたら、すべての幸福もまた、腐敗するのかもしれない。

ねる。ねればいい。たぶん。