PLAYNOTE ワークショップメモ

2010年11月05日

ワークショップメモ

[演劇メモ] 2010/11/05 05:06

寝れない。寝れない。寝れない。寝れないから今日やったワークショップの内容について振り返っておく。

全3回中、2回まで終了したところだ。

1回目では、「他人の書いたテキストを読む」ということに関する感覚実験。自己紹介というありふれた、単純なテキストを用いて比較実験。要約すると、

自分のテキストを/はじめて(その場で)
自分のテキストを/再現して(準備して)
他人のテキストを/再現して(準備して)
他人のテキストを/はじめて(その場で)

という状態を比較してみる。それぞれやってみた。ラストの一行、「他人のテキストを/はじめて(その場で)」のように扱うことができれば、それは演技の状態として一つの理想型だと思うんだ。

演技をする。という複雑な回路の中で、大きなウェイトを占めている二要素、つまり「他人のテキストを喋る」ということと、「何度も喋ってることをはじめてのように喋ろうとする」ということ。この二つを克服するのなんて、まぁまさか一回四時間のコマで出来るわけもないんだが、自覚的になることはできる。その人のクセも見れる。

ワークショップ2回目。ここでは、

観客のない状態で/本当のことを喋る
観客のない状態で/虚構のことを喋る
観客のいる状態で/虚構のことを喋る
観客のいる状態で/本当のことを喋る

という比較実験。

演技における嘘は、主に「自分にとって本当でないことを喋る」という要素がひとつ。もうひとつは、「観客を意識して演技を誇張/デフォルメ/単純化する」という要素がもうひとつ。これを比較実験してみた。

これはあくまで、演技における嘘・虚構的な要素を比較して取り出して自覚してみる、という実験なのであって、別に「虚構や誇張がないこと」が素晴らしいのだ、と言っているわけではない。この辺はちゃんと説明するとすごく長くなるので端折る。

あとは、身体言語のことについて(相手のクセ・態度・身振りを見抜く/真似る)、心身相関論入門について(姿勢や表情と心理について講義)、きちんと・本当の意味で反応するということについて(一歩前ゲーム/名前カウントゲーム)、その場で出てきたものを使うということについて(リピテーション・イージーモード)、人間間の関係式について(距離感の調節)、あと何やったかな、いろいろやった。あぁ、そうだ、空間全体を使って歩く、および、状態を入れて歩く。最初の状態を準備するということについて。

そして最後にテキストを用いたセッション。これは実に面白かった。やはり、頭より身体の方が賢いのだ、という結論を出すこともできるし、見栄や計算が俺は嫌いだ、ということもできる。あるいは、俺の目はごまかせねぇぜ、ということでもある。俺は嘘をつくのも見抜くのも得意だ。そのおかげでずいぶん苦労したけどな。

演技とは何かについて、ずいぶんあれこれ考えており、そしてそれを身体化する手法をあれこれ試してはいるものの、特に問題意識のない参加者にとっては
「だから何?」
ってことは大いにありうる話だ。
「そんなコ難しいこといいから、コツ教えてよ、Tipsとかノウハウとか、ワンポイントアドバイスとか」
そういう発想をする人の方が多いだろう。幸い、今回のWSではほぼ全員を巻き込めているようだが、いやいや、普段はそうは思っているまい。

だけど、あくまで自分にできるのは問題提起まで。問題を解決したり課題をクリアしたりするには、それこそ毎日稽古しなけりゃならない。一日、二日で直るものじゃない。だから僕は劇団というものは再び必要なのかなと思っているんだけど。

耳がよくない奴は、最終的にはいい演奏者になれない。
同様に、観察眼や感受性を殺している奴は、最終的にはいい俳優にはなれないと思っている。

ただし、観察眼や感受性は誰にだってある。殺しているのは本人の無知なんだぜ。

できればだよ。できればやっぱり、10回構成とか、20回構成とかでワークショップやりたいな。もうほとんど、ワークショップじゃなくてそれは教室か。教室でも構わないんだが。もうちょっと突っ込んで、もうちょっとしぶとく、関わってみたいものだ。