PLAYNOTE 平田オリザWSのお手伝い in 愛知

2010年10月25日

平田オリザWSのお手伝い in 愛知

[公演活動] 2010/10/25 19:43
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プライバシーとかうるせえだろうからモザイク

先日、新幹線乗って愛知まで行ってきた。小学校6年生と4年生を対象にした、平田オリザWSのお手伝いさん。学校教育における演劇の必要性がどうこうとかコミュニケーション教育がうんぬん言う前に、自分自身が「演劇の文法」とでも言うもので勉強になった一日であった。

1・2時間目はRoMT主宰で演出家でワークショップデザイナーの田野さんのお手伝い。6年生のクラスを対象に、身体系のWS、ということで、皿回しストレッチ、輪になって1~5まで同時に出るゲーム(名前適当)、おにぎりバスケットなどをやる。

声を出す、体を動かす、というほぐし効果だけでなく、想像力にアクセスする内容であった。皿回しストレッチとは、手の上にお皿が乗ってるよーと想像しながら右手左手をぐるりと回すストレッチ。「無対象行動とか子供にわかんのか」と思っていたが、あぁなるほど、ごっこ遊びと同じ要領ですっと理解するガキども。刀持ってないのにチャンバラできるし、出てないのにカメハメ波出せるし、ガキどもは逆にこういうの得意みたいだ。

輪になって出る、ってのも、シンプルだけど僕の演劇観にとてもよく合う内容だった。パクらせて頂く。

おにぎりバスケット。詳しく解説するのはもったいないので、しない。田野さんが言っていたまとめが感動的。
「このゲームの仕組みは、演劇の仕組みにとても似ている。真ん中にいる人は舞台上の人。周りにいる人はお客さん。お客さんは、ある種の期待感を持って舞台上の人の言葉を聴き、反応する。つまり、演劇って、お客さんがどういうスタンスで観るかがとても大事。だからみんなもこれからの発表で、誰か演技してるところ、きちんと見てあげてね」
的な。

そうして、真ん中にいる人も、ウケを狙い過ぎたりすると滑るし、独りよがりになっても滑る。お客さんと自然に交流することが大事。

3~4限目はオリザ先生と一緒に戯曲を作ってみるWS。

1) 朝、先生が来る前の、クラスの雑談。
2) 先生が来て、転校生を紹介する。転校生への質問を取る。
3) 先生が一旦職員室に戻り、生徒たちと転校生の会話。

プロットは決まっているが、その中で、どういう台詞を言わせるかは自由。小学生でもかなりオリジナルなものが作れるが、それはこのプロット構造があまりにも強固だからだろう。1)があることで、よく平田オリザの言っている「なるべく関係ない話題から入る」ということが自然にできるし、1)では内部者/知人同士の集団、2)では目上の人がいる集団、3)では他者/外部者のいる集団、と、綺麗に「どんな人がいるか」が切り分けられている。

基本的に人間は、情報の格差があるから発話をする。情報は、高いところから低いところへ流れる。お互い知っていることは話題にはならないから、どれだけ他者・外部者を巧妙に設定するかで戯曲の自然さは担保される。1・2・3の3場面で、それをすごく巧妙に導入している。巧い。

さらに、2)で目上の人がいる集団を設定することで、話し言葉の性質について意識的になれる。なるほど、人間は「誰にしゃべっているか」によって少しずつ言葉を変え、話し掛け方を変えていく。

とかいう理屈で説明するとすんごくわかりづらいけど、小学生でも「はっ!」と思わせちゃうようなやり口でWSを作っていく平田オリザはさすがであった。……そろそろ知らない顔でもないんだから「オリザさん」とか書けばいいんだろうけど、媚びてるようだから何か嫌なんだ。

5・6限には今度教科書に採用された投稿中のダイアローグ・テキストを使った。対象は小4。「歩きながら喋る」ということ。今までの国語教育には身体と発話がまるで切り離されていたから、それへのアンチテーゼとして。そして、テキストを少し書き換えてみる。例えば「今日の給食、カレーだよね、楽しみ」を「今日の給食、シチューだよね、楽しみ」でも「今日の給食、みかんだよね、楽しみ」でも構わない。

ただ、ここにもひとつ、落とし穴が。「今日の給食、みかんだよね、楽しみ」は、どっかおかしい感じがするだろう。話し言葉に関する直感力みたいなものが人間には備わっている。そういうあれこれに、気づけるWSであった。

もう少しあれこれ書きたいが、ここまでにしておく。オリザさんや田野さんが言っていたことを受け売りにするのではなくて、自分なりに処理したいと思っている。個人的には3~4時間目にやっていた、台本を書いてみるWSが興味深かった。演劇の作り方、演劇の仕組みについて考えられる。今度の戯曲論セミナーに大きく影響を与えそうだ。

やっぱ、平田オリザ、世間で伊達にちやほやされてねーな。大人が聴いても刺激的なWSでした。

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最後に。ガキどもと食った給食。うまかったぜ! ……と書くしかないだろう。こんなもん食ってたんだなぁ……。

コメント

投稿者:search engine optimization vancouver (2012年01月13日 05:39)

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