PLAYNOTE ピクサー『トイ・ストーリー3』

2010年08月11日

ピクサー『トイ・ストーリー3』

[映画・美術など] 2010/08/11 01:00

ピクサーを観るのはこの間の『モンスターズ・インク』に続いてまだ2つ目なんだけど、何だかやばい予感はしていたんだ。要はオモチャのチャチャチャのCGアニメ版だろ? あの変な三つ目の緑色の宇宙人も主役のカウボーイも何か宇宙飛行士っぽい顔の濃いおっさんも全然かわいくないし、まぁブタくらいだ、かわいいのは、キャラが愛せない映画なんて行ってそこそこの面白さに決まってるだろ。

という予防線をぶっちぎる面白さであった。かみさまー!! ほとんど100点をつけたい。僕は1も2も観ていなので、そんなに楽しめないと思ってましたが、簡単に裏切られました。

特に有意義な批評も感想も書けそうにない。ただ、エンターテイメント映画としてあまりにも完成度が高くて、そしてポップカルチャーの最先端がいつも図らずも芸術品に近づいてしまうように、尊敬すら覚える出来栄えであった。今の俺に「好きな映画は?」と尋ねたら多分、「『地獄の黙示録』と『トイ・ストーリー3』です」と答える意味不明なランキングが出来上がるだろう。それくらいよかった。

ちなみに「酔いそうだから」と言って連れが3D版を辞退したため2D版を観たが、却ってこれでよかった気がする。もう一回観るなら3Dみたいな、楽しみが残された。

ストーリーにせよ、演出にせよ、子供向けに作ってるのに、隙間隙間に大人でも楽しめるレベルのものを挿し込んでくるのは一体どういうセンスだろう。ピクサーは脚本家が何人もいてアイディアを出し合っていると言うが、それにしても出来過ぎている。特にラストの30分は、ハリウッドにありがちなアクションものの方向に全力でダッシュしつつも、ゴール間近で大人向けのヒューマンドラマに姿を変える驚異の脚本力。「離別」や「自立」というテーマを、説教臭くなく、野暮でも何でもなく、でも真正面から描いていて、泣いた。

笑いをねじ込むのも上手いんだよ。何年ぶりかわからない感じで、映画館で声に出して笑ってしまったんだよ。面白いから観た方がいいよ。「楽しめる」ってレベルじゃなくて、ちょっと感動できるレベルで出来がいいから。

ブタと恐竜とピンクのクマが可愛かったが、どいつもこいつも性格的にはろくでなしだった。天は二物を与えず、なのか。ウッディとバズは可愛くないしな。緑色の三匹は、全然かわいくない気持ち悪い死んじゃえディズニーストアに紛れ込むなと常々思っていたが、もう夜中に訪ねてきたら食事作ってベッド貸してやって俺が床で寝るくらいのレベルで可愛かった。