PLAYNOTE Theatre Polyphonic『悪魔の絵本』脚本提供

2010年08月05日

Theatre Polyphonic『悪魔の絵本』脚本提供

[公演活動] 2010/08/05 21:14
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フライヤー

10月、僕の脚本提供台本が上演されます。Theatre Polyphonicという劇団の旗揚げ公演に書き下ろさせて頂くことになりました。20数年間に及び蜷川幸雄氏の演出助手として活躍し、この度自身の劇団を立ち上げた石丸さち子氏が主宰。元モーニング娘。の市井紗耶香と小劇場の悪魔ガール・岡田あがさが共演する、ある意味凄まじいキャスティングです。プッチモニ好きでした。市井さんと岡田あがさが並ぶと思うと、ぜんぜん意味がわかりませんし、親心として彼女の素晴らしい毒電波が心配で心配でなりません。

タイトルは『悪魔の絵本』。以下、公演情報です。

Theatre Polyphonic第1回公演『悪魔の絵本』

2010年10月1日(金)~11日(月・祝)@新宿御苑前サンモールスタジオ

演出: 石丸さち子(Theatre Polyphonic)
脚本: 谷賢一(DULL-COLORED POP)
出演: 市井紗耶香、田村真、岡田あがさ、杉浦大介、田中里枝、針原滋、松田かほり、難波真奈美、田中伸一、野口卓磨、佐伯静香、羽根桐香
ウェブ: Theatre Polyphonic『悪魔の絵本』
ご予約: 「悪魔の絵本」チケット予約

谷賢一プロフィール: 主宰する劇団DULL-COLORED POPではすべての作・演出を担当。2009年までに、オリジナル脚本10数本、翻案5本、翻訳2本、演出作品計20作ほど。脚本家としては詩的で鋭利な独特の台詞回しと構成の巧みさで観客から高い評価を得ている。演出家としても引き出しの広さと深い想像力を武器に幅広い作品を手がけ、次代の演劇界の旗手として常に注目を集める存在。

石丸さち子プロフィール: ニナガワスタジオでの俳優活動を経て、蜷川幸雄作品の演出助手演出補として長らく活躍。2009年より、蜷川カンパニーを離れ活動、大胆かつ繊細な作品が評判を呼んでいる。2010年からはTheatre Polyphonicで、新作と既成作品、またオリジナルミュージカル作品を企画演出していく予定。俳優私塾POLYPHONICを立ち上げ、俳優教育にも情熱を注いでいる。

明日にはチケットが発売です。お問い合わせはTheatre Polyphonic『悪魔の絵本』までどうぞ。

石丸さんから受けたオーダーが、「愛について書け」というものでした。えらい、困りました。この脚本のせいで、楽しさに触れても楽しくなく、嬉しさに触れても嬉しくなく、人生の無視できない分量の日々をまるっと奪い取られた感じがします。それくらい、「愛について書け」というのは、ヘヴィなテーマです。

とある絵本作家の物語になっています。いろんな人がモチーフになっていて、童話作家アンデルセンや、アウトサイダーアーティストのヘンリー・ダーガー、ポップアートのパイオニアであるアンディ・ウォーホル、翻訳家瀬田貞二、人形作家ハンス・ベルメール、その他いろんな人の人生を参照しましたが、一番顧みざるを得なかったのは、自分自身の人生です。

失恋だとか挫折だとか、みんなそりゃあ楽しそうね。僕の好きなあるポップアーティストがそんな歌を昔歌っていましたが、物を書き始めてからというもの、愛だ恋だの問題について真剣に書くことにアレルギーがずっとある。所詮は粘膜と粘膜、ホルモンとホルモンに支配された幻想に過ぎない愛という現象学について、何百時間もかけて書いたり作ったり考えたりすることは、あんまりにも馬鹿げているじゃないか。

しかし、幻想と言い切りはしたけれど、人間の精神にとって、現実に目の前で起きていることよりむしろ幻想の方が大事だったりすることはいくらだってあるのだし、もっと言ってしまえば幻想を見ていなければ人間はそう長く生きていられない。そして、絵本だろうが演劇だろうが音楽だろうが、ある種の幻想から生まれていることは確かなんだ。

恥の多い生涯を送ってきましたが、ここに及んで、恥の多い台本を書きました。まだ机上での加筆修正や現場での手直しという難儀な作業が待っています、それは本当に難儀な作業で、こういう厄介な問題を、自分の過去のトラウマや今の自分の幻想的世界観についても参照せざるを得ない作業が待っているものの、書き終えて一つすっきりしています。生きているうちに書けて、よかった。

是非、『悪魔の絵本』を開きに、劇場までお運び下さいませ。

コメント

投稿者:G (2010年10月02日 23:34)

ホントは太宰の方を見たかったんだけれど、
ちょっといろいろな都合があって、
結局こちらを拝見しました。

うん。キャストに関しては、大体こういうの見ると一人くらいは、
あれ~~??? っていう人がいたりするもんなんだけど、
今回のに関しては、そういうことはまるでなかった。
市井紗耶香が初舞台とは思えないくらい落ちついて・・・
は、いなかったけれど、まずまず問題なく演じていたと思ったし、
岡田さんは、怪演と言うのか、
多分あの中で一番難しい役を見事に演じていたと思いました。

台詞回しなんかは、相変わらず谷くんらしいよね。
瀬田の今までの作品の中に、ゴミ処理場でどうのというのが出てきて、
あぁ、そういえばDCPOPの旗揚げ公演がそんなのじゃなかったっけ?
と思ったりして、
それなりに長いこと観てる俺には、ちょっとだけニヤリでしたww

次回も期待してます。