PLAYNOTE 青年団新人創作発表があったよ

2010年07月28日

青年団新人創作発表があったよ

[公演活動] 2010/07/28 05:19
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小道具のチラシ

去る7月の23日金曜日、アトリエ春風舎にて、青年団新人一同による創作発表会があったんだよ。今年&去年入った新人40人くらいが5グループに別れて、20~30分くらいの現代口語演劇作ってみろっていう奴。「お前、青年団入ったの、嘘だろ」と未だに言われる俺も、きっちり参加してきたんだ。ちゃんと脚本書いたんだよ! 現代口語演劇!

うちらは「パレードチーム」っていうグループ名で参加したんだけど、みごと観客投票で一位を頂きました。よかったですね。ありがとうございます。おめでとうございます。以下雑記。

この新人創作の流れはこんな感じ。

  • まず「人物」「場所」「問題」など、プロットのもとになる題材を全員で出し合い、選ぶ。好きな設定を選んだら、選んだ人同士でグループ分け。
  • 選んだ設定に合わせて、プロットを起こす。
  • オリザチェックを受ける。
  • プロットに基づいて脚本を起こし、稽古する。
  • オリザチェックを受ける。
  • 発表する。

あんだけ忙しいのによくやるよ、って言うくらい、きっちりプロットから通し稽古からチェックするのな、オリザさん。青年団内部にいるとオリザさんのスケジュールをかなり細かいところまで知ることができるんだけど、本当、分刻みで動いていて、なのに新人創作の監修までしてるんだから、鉄人としか言いようがない。

上記の創作過程、
「へーいろいろステップがあって大変そうだねー」
と思われるかもしれないけど、実はこのステップ、平田オリザ著『演劇入門』にて書かれているのと全く同じプロセスである。途中の説明とかも全部一緒。『演劇入門』は俺も大学生の頃と青年団入ることになった頃、計2回読んで、「いやー、こんな簡単に戯曲とか書けませんって、なめんなよオリザ」とか思っていたのだが、いざやってみれば、きっちりどのグループも作ってきやがった。マジでこの本の通りそのまんまにやって書けてるんだから、驚くよ。

もちろん、途中で入るオリザチェックで、「ここがいかん」「あそこがよくない」とか、あるいは「全然ダメ、やりなおし」一刀両断とか、いろいろあるんだが、要は平田オリザ流の劇作術、上記の本で紹介されているメソッドに従っているかいないかのアドバイス。上記著作に愚直に忠実に作っていけば、とりあえずそこら辺の小劇場より面白い脚本が書けてしまいそうだ。……から、びっくりした。

実際、5グループやって、1グループだけ時間が間に合わずグズグズだったのを除けば、どこも驚くべきクオリティであった。まず、ダサくない。「えーそんな設定ありですか」とか「そんな説明ゼリフ勘弁して下さい」とか「展開急過ぎてだっせ」とかならない。これには驚いた。この辺は、劇作家としての勘とかセンスに大きく依拠するものだと思っていたからだ。

実際問題、今回脚本を起こしたのは、DULL-COLORED POP休団中の僕と、劇団掘出者の田川啓介さんと、掘出者の後輩でロロの先輩に当たる大池容子さんらが混じっていて、お前ら素人じゃねーじゃん、って言われそうだけど、あるグループはプロットに基づいてエチュードで芝居を作っていったという。特に演出家とかは立てず。俺も実際、脚本作りのプロセスを傍目から見ていて、あぁなるほど、確かに情報の出し方を工夫すれば、ひとまず「ださい」感じにはならねーんだな、ということはよくわかった。

印象的だったのは、オリザさんが脚本やプロットへのダメ出しで、「ここで一度に情報を出すのはダサいよね」とか、「最後に落とす、この構造はダサい」とか、「ダサい」という単語をよく使っていたということ。ダサいっていう単語。

うちのチームについて

俺が6月上旬までトラムのリーディングやらジェットラグやらで動けなかったので、その間にプロットを立てるところまでグループの他メンバーにお願いしてしまっていた。脚本に起こすところだけ、「試しにやってみる」っつって一晩だけやってみたら書けたんだ。人の書いたプロットで脚本を書くのは初体験だったけど、学んだことは、プロットを誰が書こうが、台詞に起こす時点で作家の個性は出るんだ、ということ。あんまり個性とかもう気にしません。勝手に出るから。

出来上がったものは、ぶっちゃけ、あんまり現代口語演劇じゃなかったと思う。「じゃあ何が現代口語演劇か」って問いになっちゃうと面倒くさいので一つだけ書くと、言葉使いは現代口語的だったし、登場人物も現代口語的だった、しかし展開のつけ方とかドラマの起こし方とか演出の仕方とか、その辺が現代口語演劇と言うよりはもっと小劇場のエンタメ寄りの作り方をしていた。普通の演劇だった。やっぱり、そこは、個性なんだと思う。

だから、構造的にも台詞的にも、とても一位を頂いていいような内容じゃなかったと思うんだが、異常に爆笑を取っていたことや、異常にウェルメイドだったことや、あとこれは人から言われたことだけど、「雰囲気が開かれていた」ことや、まぁいろいろあって、一位であった。反面、僕は何だか今後の不安を感じてもいた。おれ、結局青年団入っても、あんまり作風変わらないんだろうなぁ、とか。

出演者の個性がよかった、というのは強かったと思う。もともと自分があて書き・あて演出をするタイプなので、個性を消すまい、むしろいいところを出そう、とやったことも多少は功を奏したか、と言うよりもともと何か変な奴が多かったせいか、個性的な布陣でやれたと思う。特に折原さんはハイバイ岩井秀人をして「青年団に入ったのにちっとも青年団ぽくなくていい」と言わしめる変わらなさ。ありがとう岩井秀人、ありがとう折原アキラ。

タイトルは『相撲をとると電機屋が儲かる』という酷いタイトルだが、劇中に登場する台詞から取りました。

総数では一位だったけど、以前から面識のあるはずの人々、岩井秀人先生、吉田小夏嬢、本広克行監督、平田オリザ先生と、誰からも一番をもらえず、謎に浮動票をぜんぶゲットして一位というのが僕の未来を予見しているようです。……やっぱりこれは現代口語演劇じゃなかった気がする(笑)。

少し立ち入ったことを書くと、現代口語演劇って何か、すっごい微妙な心理を、すっごいわかりやすく、でもすっごい繊細・ナイーブ・小さく小さくやるじゃない。俺の書いた脚本は、やっぱり全部言ってしまうわけだ。大事なことは。だって、いい台詞書けそうなんだもん、って一度思っちゃうと、言わずに済ますということができない。作家性だ。仕方ないんだ。でもこれは多分、現代口語演劇じゃないんだ……。

まぁ、どうでもいい。とにかく、いい座組に恵まれてよかった。ありがとう万歳。

コメント

投稿者:search engine optimization vancouver (2012年01月13日 07:07)

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