PLAYNOTE 全治54.35年

2010年07月28日

全治54.35年

[雑記・メモ] 2010/07/28 04:23

母親から米が届いた。米の他に、パイナップル味のカルピスを発見。あんまりにも懐かしくて、荷物の整理は一時中断、氷を入れて水と原液4対1、飲んでみた。もうずっと飲んでない甘くて優しい味に、何だか泣きたい気持ちになったんだ。

米とカルピスと、雑穀米のもと、あとウイスキーが2瓶入っていた。……うちのお袋は何考えてるんだ。俺を健康にしたいのか、酒に溺れて破滅させたいのか。どうせ単なるもらいものとか、そんなものだろうけど。

今日の夜、茫然自失の数時間を過ごした後、日本の西の方から嬉しい電話がかかってきて、あぁ俺はプールに行きたい、プールに行きたいのだからここでどっしり踏ん張らなければ、と、崩壊寸前で「こっち側」に戻ってきた。ずっと宇宙をぶらぶらしてたんだ。早く地球に戻らなくっちゃ。ひとまず、部屋中にばらばらになって散らばっていた体のかけらを一つずつかき集めることにした。

椅子の下には眼球が転がっていて、あやうくキャスターで踏み潰されるところだった。台所の下には手足の指がざく切りのままばら蒔かれていて、接着にはかなりの手間と時間を要した。そう言えば五臓六腑もすっかり空っぽだったので、どこに言ったのやらと探してみれば、酷い話だ、家を出たところのアスファルトの上にぼたぼたと落ちていた。あぁ、もちろん、お腹に戻す前に、丹念に冷水で洗ったよ。少しの砂や雑菌くらい、入っているかもしれないけれど。

あのなめらかで理屈っぽい精神科医の声に私は追い詰められる、「心と体が一つになるような、しっかりした現実というものがあるんだよ」。私はそこにいないし、行ったこともないんだけど。

(某戯曲からの抜粋。出典わかった人は死んだ方がいい)

ちゃんと原液から作るとカルピスって下の方がちょっと濃くなっちゃうんだね。マドラーでかき回した方が均一になるんだろうけれど、底には甘くて濃い部分があるなんて、ちょっと哲学めいていてお洒落だと俺は思う。カルピスは死ぬほどお洒落だ。死んでしまう。たぶん、カルピスで日本人は20人くらい死んでしまうんだ、毎年。

夜空に魂が飛んでいくように願っている。だけど、この六畳一間の鳥カゴの壁は思った以上に厚くって、俺が部屋で爆音のロックンロールをかけたくらいじゃ外の空気を振動させることもできやしない。エアコンの電気を消す。外の熱気は、きっちり部屋に染み込んでくる。同じように、少しずつでいいから、部屋の中で蠢いているこの魂が、カーテンを抜けて、ガラスを突き破って、空に染み通っていくといい。

オレンジ色のくまのスリッパを吐いて、Tシャツに膝を入れながらキーボードを叩くスライムは、少しずつ自分の形を思い出していく。知ってるかい、ドラクエが流行る前は、スライムって言えば超強いモンスターだったんだぜ。オリジナルはあのラブクラフトに見出されるそうだ。ぶちスライムからまずはウィザードリィへ、次にダンジョンズ&ドラゴンズに、そしてラブクラフトまで先祖帰り。

  • 人類はこれまでに様々な架空の生物を創造してきたが、そのような怪物は、既知の生物の特徴を変形したり合成したりして生み出されたものがほとんどである。アメーバや変形菌が知られていなかった古代の神話・物語においては、スライムのような生き物はほとんど登場していない。
  • 現在のスライムに繋がる直接の祖先としては、1931年にラヴクラフトにが発表した小説『狂気の山脈にて』に登場する人工生物ショゴスが挙げられる。
  • このゲーム(『ダンジョンズ&ドラゴンズ』)におけるスライムは、単細胞ないし群体生物のため殺しにくく、触れるものを同化したり、酸性の体液で武器や防具を腐食させたり、巨大に成長して始末に困るなどの特徴を持つかなりやっかいな生物であった。殴っただけでは打撃を与えられないこともしばしばで、退治するには炎(ないし冷気や電気などのエネルギー攻撃)を用いないと難しかった。これらの性質は、それ以降に登場した数多くのテーブルトークRPGのスライムに継承された。

部屋を掃除すると、痕跡が消えてしまって、何だか少し残念な気さえする。