PLAYNOTE 28歳

2010年05月14日

28歳

[雑記・メモ] 2010/05/14 01:03

ざまぁみろ、生き延びたぜ27歳。近況など。

27歳で死んだ奴、ジャニス・ジョプリン、カート・コバーン、ジミ・ヘンドリックス、ジム・モリスン、ブライアン・ジョーンズ、サラ・ケイン(正確には28歳と2週間)。未だに中二病を引きずって生きている自分は「やべー死んじゃうかも」と思いながら27歳を迎えて、ガチで鬱病になった自分は「これはマジで死ぬ」と思いながら27歳を過ごし、そして何とか生き延びた。

呪いが解けたように今は伸び伸びしているが、その間に迷惑を掛けた人、ぶっ壊してしまったもの、置き去りにしてきたもの、思い返すとまた発狂しそうになるので、しない。と言うか、もうあんまり、そういう気も起きない。僕の存命処置に手を貸してくれたSやFやAやKや、いろんな人に感謝。

27歳でやったこと。劇団を活動休止(よく聞かれるけど再開予定アリだから解散扱いしないでくれ)。一人暮らし。演出を4本か5本くらい。脚本を4本か5本くらい。心身ぶっ壊れて演劇公演を降板するという大罪にて前科一犯。青年団に入った。今んとこ名前だけだけど。ほか多数。

この一年でやった公演の中では、ぶっちぎりに『心が目を覚ます瞬間 ~4.48サイコシスより~』が印象深い。自分が出演していたのは割とどうでもいいことで、それよりも、スタイルとしての作風が新しかった。同じようなことを今年の10月にもやる予定なので、楽しみにしていて下さい。

そう言えば「演劇悪魔」なんてあだ名がついたのも今年だったな。演劇と自分、という式が随分歪んでしまった一年でもありました。演劇LOVEと呟き続けているT田先輩やN屋敷くんとは違い、「演劇ぶっ殺す」みたいな気持ちで殺伐と生きてきた私ですが、そろそろ白状して演劇LOVEと言い出してもいい頃だと思う。新しい愛の形が見つかりつつある。

そして今夜もキーボードを叩いている。書かなければならない原稿が山ほどある。一体自分は何をしているんだろう? 指先から毒がぽろぽろと零れ落ちる。爪は毒素が染み込み黒ずんでしまっている。書くことや、演劇をすることが、随分と汚れてしまった昨今だからこそ、ようやく見つけた新しい愛の形から目をそらさずに、きらきらしたものやふわふわしたものを書いたり演出したりしてもいい頃なのだろう。演劇悪魔は廃業しなきゃならん。

今日、シェイクスピアの『ペリクリーズ』を再読した。まぁ荒唐無稽な転がり方をする強引な話で、ロマンス劇と言っちゃえば聞こえはいいが、プロット破綻してんだろこれ、って感じがする。だけど、この作品がイギリスではかなり観客に愛されている作品だということや、四大悲劇の後にこれを書いたシェイクスピアの気持ちなんかは、なんとなくわかる。俺はまだ自分にとっての四大悲劇を書いていないとは思うけれど、『ペリクリーズ』みたいなほわっとした、ユルい話には、思わず警戒を緩めてしまう。そういう話が書きたいな。

もう少し早く時間が過ぎるといい。まだ太陽は少し自分の目にはまぶしすぎるし、春の風は柔らかすぎてくすぐったい。早く早く早く。

先日、久し振りに新宿へ降り立った。生憎の雨でにび色に光るアスファルトを蹴りながら、ほとんど周囲に人がいないような感覚に溺れる。人面獣心の新宿人たちは視界に入らず、偶然見つけた気の早い紋黄蝶の舞う姿にうっとり見とれたりして、傘の下だけ雨が降らない魔法の国のようだった。迷い込んだマルイのライフスタイル雑貨を片っ端から見ているうちに、自分が抜けたいと思っていたドアはいつに間にか抜けていたこと、しかもドアは自分が開けたんじゃなくて向こうで開けてくれていたことに気がつく。結局のところ、人生なんて、自力じゃどうにもならない部分が大きいのだろう。それを悲しいことと思うか、嬉しいことと思うかは、タイミング次第だ。

一個百円のケーキを買って、そいつを世界で一番うまい食い方をする。そういう生き方をしていたい。遅く起きた朝には雑穀米のランチを食って、交差点の人混みにキスをする。それくらいくつろいだ心を持っていたい。

だから、さっさと、目の前の原稿を片付けなけりゃならない。コーヒーごくごく飲む。そうして、すごく普通に、一日一日が過ぎていくが、明日は多分特別な日だ。今日は普通で、明日は特別。