PLAYNOTE ラース・フォン・トリアー監督『マンダレイ』

2009年12月06日

ラース・フォン・トリアー監督『マンダレイ』

[映画・美術など] 2009/12/06 00:40

ラース・フォン・トリアーは、僕が「好きな映画監督」として名前を挙げたい気持ちになる数少ないアーティストだ。自分の最高傑作の一つだと思っている『セシウムベリー・ジャム』は、『ドッグヴィル』からの影響を色濃く受けて書かれたし、同作は一番好きな映画と言ったっていいくらい好きかもしれない。

そんな『ドッグヴィル』の続編だと聞いたので、のこのこ観てきた。DVDでだけどね。

『ドッグヴィル』を焼き払ったグレースは、父親と一緒に禁断の土地・マンダレイに踏み込む。そこは現代でもまだ奴隷制度が残っているという異常な土地だ。グレースはドッグヴィルのときより少し賢くなってはいるが、基本的には変わっていない。彼女は人の善意を信じたいのだ。だから彼女はマンダレイに残り、民主的なやり方でかの地から奴隷制度を撤廃しようという努力を始める。無駄な努力を。

淡々としたナレーション、床に線を引いただけであとはすべてパントマイムで表すという演劇的な表現、徹底して暗くクリアなトーンなどは『ドッグヴィル』と同様。僕はこの監督が持っている、ドブ水みたいに汚れて濁った人間の心を底の底まで見通そうとするその真っ直ぐな視線、そんな視線の力が好きだ。人間の心は悪魔ほど完成された悪意を持たないし、天使とか青空みたいであることはもちろんない。本当に、汚れたドブの水みたいに、濁っていて、臭い、そういう惨めなものだ。そこに手を突っ込んで底に沈んだ泥を引っ掻き出したり、あるいはそこに口をつけて汚れた水を舌で味わったり、そういうことをきちんとやっているのが、ラース・フォン・トリアーという監督だと思う。

『ドッグヴィル』が好きだった人は是非。まだな人は『ドッグヴィル』からどうぞ。

コメント

投稿者:search engine optimization vancouver (2012年01月13日 08:29)

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