PLAYNOTE 事業仕分けちょっと待て - 芸術文化関連ばっさりカットの方向らしい、今

2009年11月17日

事業仕分けちょっと待て - 芸術文化関連ばっさりカットの方向らしい、今

[演劇メモ] 2009/11/17 15:01

何かニュースで言ってた事業仕分けの中に芸術文化関連も思いっきり含まれてるどころかばっさりカット路線であるということがあちこちから聞こえてきた。新国立劇場は主催公演を打たなくなってただの貸し小屋になり、演劇や音楽の助成金も片っ端からカットされるそう。ちょっとセンセーショナルに書いてると思うだろうけど、今回ばかしはあんまり嘘ついてないからやばい。

とりあえず夏井さんや矢作さんやしのぶちゃんに「やばいやばい」って言われて俺も黙っちゃいられないと思ったので、書いて送った。意見募集しているので。20分で書いた酷い文章だけど、これから書く人の何かの参考になれば。何か今日明日中に送った方が会議に間に合ってラッキー、というか遅れると意味ないくらいの勢いらしいので、「俺演劇やりてーし」とか思ってる人や「あたし演劇観てーし」と思ってる人は是非一筆ふるって欲しい。メールでイケるから。

俺より参考になるリンク:

送り先は nak-got あっとまーく mext.go.jp だ。文部科学省のページには「様式自由」って書いてある。つまり好きに書いていいってこと。ただし、必ずメールの「件名」に事業番号、事業名を記入すること、とだけある。事業番号はそれぞれ、新国立劇場死んじゃえ案は事業番号3-4-(1)、文化助成はやめちゃおう案は事業番号3-4-(2)、海外の文化とかもイラネ案は事業番号3-5-(1)です。

以下、俺が書いた奴。

Subject: 事業番号3-4-(1) 財団法人新国立劇場運営財団 および 事業番号3-4-(2) 芸術文化振興基金 および 事業番号3-5-(1) 芸術家の国際交流について

行政刷新会議 ご担当者様

文化関係1について、管見ながら私論を述べさせて頂きます。

私は、東京都在住の作家・演出家、谷賢一(27歳・男)です。

意見させて頂くのは、主に
事業番号3-4-(1) 文部科学省 文化庁 財団法人新国立劇場運営財団
および
事業番号3-4-(2) 文部科学省 文化庁 芸術文化課 芸術文化振興基金
および
事業番号3-5-(1) 文部科学省 文化庁 芸術文化課 芸術家の国際交流
についてです。

今回の事業仕分けに当たって、文化関係1・2に該当する事業が「予算要求の縮減(圧倒的な縮減)」と分類されていることに、強い落胆を隠し切れません。

現況、日本の財政状況および経済状況が大きく衰弱していることは、浅学ながらその深刻さを理解しているつもりでおります。しかし、芸術というものは、一日や二日で育つものではなく、かつ、一度途絶えてしまえばその再生に膨大な時間が必要になるものです。建設中止になった橋は再度着工すれば同じものが作れるかもしれませんが、一度途絶えてしまった芸術の命を吹き返すには、金銭と時間だけでなく、多くの人間の力が必要になります。今、日本の屋台骨が傾いているからこそ、芸術文化関連事業について、拙速な決断を下すことは避けなければなりません。

この緊縮財政の中、芸術文化関連事業における税金の使途についても精査のメスが入れられることについては論を待たないところですが、民主党が政権を取ってからわずか二ヶ月、国民的な議論が起こるだけの時間を待たず、来年の予算編成のためにと急いで患部を切り取るような真似をしては、日本の芸術文化は死に絶えます。そのことによって癒えがたい傷を負うのは、まず芸術家たちですが、すぐに国民たちもそれが自分自身の傷であったことに気がつくでしょう。

芸術文化振興基金の政府分や新国立劇場運営財団は廃止、芸術創造・地域文化振興事業は地方に任せるべきとの声が出ていると聞き、耳を疑いました。国は文化に対し責任を持たない、日本政府としては文化などどうでもいい、銘々勝手にやるがいい、と言っているのと同じことではないですか。

私見ですが、向後、中国経済の台頭や日本の高齢化に伴い、特に第一次・第二次産業において、日本が国際社会における日本の競争力はどうあっても落ち込んでいくことは逃れ得ないと認識しています。しかし、文化、芸術、ソフトにおいて、日本の競争力は低下するどころか日に日に国際社会における存在感を誇示するようになる一方です。ダムを一つ作るお金で、何千人という芸術家が職を得、何百万という国民が、生活の潤いのために、そして人生を考えるために芸術作品と触れることができます。そうして育成された人間力こそ、21世紀の日本を支える柱になります。もう、自動車やICチップだけでは日本の屋根は支えられません。

私は、コミュニケーション教育の充実を掲げ、内閣官房参与に今や文化人の第一人者である平田オリザ氏を招聘した民主党は、与党として文化行政についても素晴らしい意見を提案してゆくのだろうと淡い、いや、色濃い期待を抱いておりました。私だけでなく、私の周囲にいる演劇人、作家、芸術家も同じ思いの者が多くおります。今回の「文化関係は大幅縮減」の一報はまさに寝耳に水、後ろから一刀のもと斬り殺されたほどの衝撃です。

繰り返しになりますが、一度絶たれた芸術の命は、あとで惜しくなってもすぐには戻りません。季節を待てばまた花が咲くという類のものではなく、もう一度土から耕す必要のあるものです。社会が荒廃し、無惨な事件の報道ばかりが私たちの耳に入ってくる中、音楽や演劇、舞踊といった諸芸術が消え去ってしまえば、この社会に刻まれた傷はより深くなる一方です。私も無駄な支出がないとは言いません。しかし、拙速な縮減・削減を図らず、広い議論と深い査察を待ってから結論を下すべきです。

作り手としてだけでなく、受け手としても芸術文化を愛する者の一人として、意見を述べさせて頂きました。

途中にサノバビッチとか最後にファック・ユーとかって書こうかと思ったけど、大人なのでやめた。

でもマジで、一度こういうの全部カットされると、もとに戻そうとしてもすごい大変だよ。流出してしまった人材は戻ってこないもの。あ、これ書いときゃよかったな…。「流出した人材は帰ってこない」。誰か代わりに書いて送って下さい。もう送っちゃったので。

たぶん何百・何万通って送られてるはずだからどうせスルーされるので、あんまり気負って書かなくていいと思う。ただ、トンチキなこと書いたりけんか腰で書いたりすると、「やっぱり芸術家は落伍者の集まりだな」と思われて逆にまずそうなので、一応丁寧に書いて送るといいと思う。

メールアドレスさらておけば広く意見を受け付けた、なんてことになるんだったら、簡単だよなぁ。本当、どうして急に決まるもんかね。まだ決まってないけど、かなりやばそうです。

内閣参与のオリザ先生でもどうにもできないのだとしたら、あとは数しかないので、みんな送ろうぜ。文化人だからメールくらい送れるじゃん。