PLAYNOTE ハイバイ『リサイクルショップ「KOBITO」』

2009年06月13日

ハイバイ『リサイクルショップ「KOBITO」』

[演劇レビュー] 2009/06/13 02:44

世界で一番好きな劇団の一つ、ハイバイの新作。当然観に行った。こまばアゴラ劇場にて。

前作『て』で、もはやハイバイ節・岩井節のみならず、チェーホフ的とすら言える練り込まれた大人の会話劇を創出したハイバイが、さぁどういうものやってくるかと思ったら、ぎゅいんとハイバイっぽさを爆発させて、客席をぽかんとさせることこの上ない怪物的な作品に仕上がっていて、俺は超嬉しいし超面白かったしやっぱすごいと思った。

舞台上はゴミだらけ。実際にはリサイクルショップの店内という設定なのだが、どれもガラクタばかり。誰が着るの? っていうようなださいトレーナーとかが文字通り客席下手側に山積みになっていて、その山を俳優がわしわし登ったり滑り降りたり、やりたい放題。

物語冒頭は、どうやら引きこもっているらしい女の子の母親が、友人たちと共謀して、彼女に演劇を見せるというところから始まる。リサイクルショップで。設定からしてもうわけわからんが、たまらない組み合わせだ。その後、まさかの登場・品川幸子。『おねがい放課後』で身勝手で意味不明な圧力をばらまく品川幸雄の女版だが、これを岩井氏自らが怪演。

途中からお話は、リサイクルショップにたむろするおばさんたちの過去にスリップしたり戻ってきたりする。ださい回想っぽい感じじゃなくて、ぬるっと入れ替わるように。おばさんたちの抱えていたどうしようもない過去、本人たちもどうしようもないんだが、周囲もどうしようもない、ダメな人たちがダメになっていく様なのだが、これがたまらなく切ない。それでいてださくしんみりしたりしない。笑える悲しさ、笑える同情。素晴らしいテイストであった。

ぶっちぎりにオリジナルでユニークなことをやっているから、評価は大きく分かれるのだろうけれど、俺はこういう「やめとけよ」と思うアイディアを、周囲が制止しそうな発想を、全力で舞台上にぶん投げてくるハイバイが死ぬほど好きである。パンクだ。

コメント

投稿者:yukinko (2009年06月15日 05:15)

どうも。ゆきんこです。「ハイバイ」の方NHkの渋谷・・・なんとか。詳しい番組名忘れました。それに作品提供してませんか?


11時あたり?深夜に1度だけ前放送されたんです。

「渋谷」がテーマみたいな、小劇場の方が作った短編ドラマなのですが。


その時は
・レズカップル?女友だちの喫茶店での会話劇
・振られた女が渋谷をぶらぶら歩いてる話し
・深夜のコンビニでの「謝る」について


みたいな話でした。


たぶん役者さんも顔知らないので、小劇場の方かな?とか。

3話だったんでハイバイの他もあったと思うんですが。


このドラマ見て、前からてっとりばやく劇団を宣伝するにはTVかなあって思ってたので、谷さんもこれ出せばいいのに、とちょっくらその時思ったのでした。

長くなっちゃいました


ハイバイ。てテロップに出て、

投稿者:yukinko (2009年06月15日 05:18)

↑最後の一文訂正します。

投稿者:Kenichi Tani (2009年06月15日 13:30)

ああ、やってましたね。そうか、俺もそれに出せばいいんだ!

って、言うほど簡単じゃないでしょーに(笑)。NHKの人、このブログ読んでたらオファーして下さい。受信料は毎月払ってます。