PLAYNOTE 竹内一正『スティーブ・ジョブズ 人を動かす神』

2009年04月11日

竹内一正『スティーブ・ジョブズ 人を動かす神』

[読書] 2009/04/11 03:08

駅のキオスクで購入。二時間くらいで読めちゃった。

アップル社の創設者であり、マッキントッシュやiMac・iPodの生みの親、それだけならずピクサー社やNextSTEP社の社長でもあったりした、ビル・ゲイツの永遠のライバル:スティーブ・ジョブズにリーダーシップ論を学ぼう、みたいな内容が骨子。

ジョブズはとにかく性格が悪い、無茶を言うし天の邪鬼だし気分屋だし、でも実に魅力的で独創的という変な人物。何度かの挫折を味わって、嘘みたいな大復活を遂げていたりする、ドラマな人生を送った人。いや、送っている人。未だに彼は、齢六十を超えてもその一挙一動が注目される世界的な要人なのだな。

彼の行動はとにかく破天荒で型破りで、何だかエピソードだけ聞いていると漫画でも読んでいるような感じがするが、一貫して言えるのが「妥協しない」という強い信念。妥協、と言っても本当に頭のおかしいレベルにまで突入していて、誰も覗かないPCケースの内側、ハンダの向きまで揃えろ! なんて言う始末。そんなとこ誰が見るんだよ! と聞いたら、「俺が見る」だと。

これは極端なエピソードだが、とにかく細部に至るまでこだわり続けるジョブズのスタンス、部下を叱り続ける彼のやり方が、革命的に新しい商品を生み出していったことは間違いないようで。彼が作っているのはもはやパソコンや電化製品というよりはライフスタイルであり一種のアートであるから、演出家や団体主宰者は読むといいと思うよ。時にビジネス書はつまらない演出本・演劇書より面白かったりする。

マックが欲しくなった。

「曽我さん、あなたの次のチャレンジは何だい?」
「少し休みたいな」
「少し休んで考える? それも悪くないな」

……「われわれの値打ちは次回作で決まる」のだ。「次回作が代表作」と胸を張れるように全力で取り組んでいくピクサーのスタンスは、ジョブズの信念そのものだった。

人も企業も、生成発展を続けたいと願うのなら、安易に休むのはやめたほうがいい。満足して歩みを止めるのは、戦いの場を立ち去るときだ。そのときまでは、何か成し遂げる度に、「さぁ、次は何をしようか」と「次」を強く意識することだ。「今」に満足せず、「次回作が代表作」となるように全力で走り続ければ、きっと人生の本当の喜びに出会えるであろう。

「ここらでちょっと休みたい、一息つきたいと思うのなら日産を辞めることをすすめる。そうすればゆっくり休める」(カルロス・ゴーン)

トップが部下に細やかな指示を出すのは、悪いことではない。いったい何を期待されているのかわからない曖昧な指示で戸惑うよりは、過激ではあっても「私はこういう方向へ行きたいんだ」「こんな製品をつくろうじゃないか」と具体的に指示してくれるほうが、遙かにありがたい。

アイデアの価値は、伝達と実行に支えられている。

ジョブズの伝達は、重箱の隅をつつくように細かい。だがそれは、バルコニーの上から全体像を見渡せる者だけができることなのだ。

「どこにもないすごいバイクを作れ」ではイメージは伝わらない。意気込みだけでは、技術者は動けない。本田氏の提示したたった二つのコンセプトが技術者を動かし、大ヒット商品を作ったのだ。

「思いの視える化」

「ジョブズは創造性も設計技術もなく、部下をしかりつけて巧みに財をなした男だ」

「なるほど言いたいことは全部わかったよ。でも、僕のためにトライしてくれないか」

「僕の一番の貢献は、本当に良いもの以外には、妥協せずに口を出したことだよ。多くの場合、人が優れた仕事をできないのは、そのように期待されていないからなんだ。誰も本気で彼らに命令しないし、『さぁ、これがうちのやり方だ!』と自信を持って要求する人もいない。でも、そのお膳立てさえしてやれば、人は自分の限界以上の仕事をやり遂げるんだよ。まさに歴史に残る偉大な仕事としてね」

船を漕ぐのが社長だけでは、他社にどんどん追い抜かれる。

有言実行こそリーダーが心がけるべきことである。

「平凡なアーティストは模倣する、偉大なアーティストは奪う」

「彼は完璧主義者で、頭の中でこうあるべきと考えるものを極限まで追求する。彼の下で働くには相当の努力が必要です。でも、出来上がってみると、見たこともないようなものに仕上がっている。そこに感動がある」

 ソニー創業者の一人・井深大氏は、プロジェクトを成功させるには二つのポイントがあると語っている。
 一つ目はプロジェクトを引っ張るキーマンを正しく選ぶこと。二つ目は、そのキーマンを、「必ず成功させるんだ」という強い気持ちを持つように説得することであった。

「リーダーの第一条件は、優れた才能を見つけてスカウトできる力だと思う」

やるべきことをやらざうに結果だけをほしがっていては、永遠に手に入らないのだ。

幸運と不運は相対的なものなのだ。歩み続けさえすれば、今日の不運は明日の幸運に繋がるかもしれない。

「誰も死にたいとは思いません。しかし、その運命から逃れられた者はいません。人生の時間は限られています。他人の人生を生きてはいけない。そして一番大事なのは自分の心に素直に従う勇気を持つことです。」

「終着点は重要じゃない。旅の途中でどれだけ楽しいことをやり遂げているか、そちらのほうが大事なんだ」

コメント

投稿者:小林寛斉 (2009年04月11日 13:29)

ご無沙汰しております。
マックといえば初期マックから使い続けているデザイナー・川崎和男さんの本が面白いと思います。
この方は交通事故で車椅子生活となったんですが、その車椅子も自分でデザインしておりとてもかっこいいのです。

「デザイナーは喧嘩師であれ―四句分別デザイン特論 (MAC POWER BOOKS)」という本が特におすすめです。
3千円位しますが。

僕は去年「爆笑問題のニッポンの教養」に出演しているのを見て以来すっかりファンになりまして、著作全部そろえたり講演会に参加したりしました。

投稿者:Kenichi Tani (2009年04月12日 01:19)

う~ん、意外な人が、意外なところに詳しいものだね。川崎さんという方、恥ずかしながら名前すら知りませんでした。Amazonの欲しい本リストに入れておきます。三千円するってなるとそう簡単には変えないけど、図書券貯まったら買おう!ご紹介どうもありがとう。

WindwosとUbuntuは触れたけどMac経験は皆無です。

投稿者:ハセガワアユム(MU) (2009年04月23日 12:11)

MACは最高だよ。パソコンって響きが相応しいのは実はMACだけだと思うくらい最高。俺もたまにプレジデントって雑誌買うけど、経営とか方の本が参考になるよねー