PLAYNOTE 稽古日誌: 『ソヴァージュばあさん』

2009年04月10日

稽古日誌: 『ソヴァージュばあさん』

[公演活動] 2009/04/10 00:27
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キャストの面々+世莉さん

昨年4x1hで二位っていう今ひとつ中途半端な栄誉を頂いた短編。モーパッサン原作だけど、原作とは全然違うよってことをいつまで経ってもわかってもらえない。原作読んでみろって、驚くから。

今回、満を持して自分の手で演出する機会到来。ソヴァージュ役に世田谷シルクの怪優・堀川炎を招聘。男A・B・Cは、それぞれ和知龍範・佐野功・堀越涼の若衆三人。しかもアクティング・ディレクター(演技指導・監修)に4x1hで二度も演出して下さってた黒澤世莉さんをお招き。

絶対外せない演目だし、絶対外したくない演目なので、鉄板の布陣で挑んでいます。

DULL-COLORED POP7.7『ショート7
2009/4/29(水・祝)~5/6(水・祝)@Pit北/区域 ☆ 前売2500円・当日3000円

堀川ソヴァージュは、物静かな中に凛とした力強さがあって大変良い。ご本人はえらい可愛らしい、ほわほわっとした女の子なんだけど、無口なやもめ・ソヴァージュの魅力を体現している。

この演目、ショート7つって短編×7やるなら当然入ってくる俺の短編の代表作とも言えるものなのだけれど、ソヴァージュ役が本当に見つからない・見当がつかなくって困っていたのだよ。炎ちゃんがNGだったら本気で上演中止も考えたくらい。見つかって良かった、引き受けてもらえてよかった。

男A、競泳水着の上野さんがやってた役は、DULL-COLORED POPの昔なじみでもある和知龍範くん。男B、elePHANTMoon・酒巻さんがやっとった役は、佐野功くん。男C、ハイバイ・坂口辰平さんがやってた役は、花組芝居・堀越涼くん。全員二十四~六くらいで、若い。

男性キャストのチョイスもなかなか大変だったんだ。これって若い兵士と母親の話だから、絶対、若い俳優で固めたい演目だったんだが、若くてチャーミングな男優って以外と見つからなくってねぇ。この三人の絡みが新鮮で若々しくて大変いい。いいかい、軍人ったって二十代なんだぜ。たぶん今の感覚で言えばPSPとか持ってるしiPodとか持ってるし、ジャンプ買ったりバラエティ見たりピンサロ行ったりしてるぜ。軍人である前に若い男である。

という役者陣に、演技コーチとして世莉さんが加わっているのが実にユニークで、お願いできたこと・引き受けてもらったこと自体が一つの見所と言ってもいいくらいだと思っている。過去に世莉さんが二度演出してるから、谷版はどうなるんだろう? ってところで、まさかの世莉さんとのタッグ演出。演出プランを練ったり方向性を決めたりする「演出」は確実に俺だけれど、演技指導や戯曲読解では世莉さんは自分の師匠筋だし『ソヴァージュ』とは何のかんので何ヶ月もつきあってもらってたから、このコンビは是非ともと思っていたんだ。

戯曲内容も、4x1h版とは微妙に変わっています。ほんの数カ所手直ししただけだけれど、また違う側面が出ていていいと思う。俳優の魅力もあって、結構、笑えるソヴァージュに仕上がってきています。もちろん、最後には例の展開が待っているわけだけど。コミックリリーフがきちんと機能すると、この本は実に良くなるなぁと、酒巻さんと話したことを思い出したりして。

『ソヴァージュばあさん』はAプログラムで上演です。ぜひ観に来てね。