PLAYNOTE LOVE JANIS

2008年07月11日

LOVE JANIS

[公演活動] 2008/07/11 03:05

ジャニス、ジャニス、ジャニス。生活の余白はすべてジャニス。ジャニスのために余白を作る生活。

調べれば調べるほど裏切られていく俺のこの恋心。ジャニス、ジャニス、お前は何て嫌な女なんだ。

嫌な女と書いたのは、別に裏返してLOVELYという意味ではなくて、俺の心をこんなに寡占しやがって LOVE JANIS というような意味でもなくて、本当に最っ低の女だからだ。

俺が好きなビートルズとは全く違った意味でロックである。彼女は人間の人間性とか、平和とか、精神の神秘とか、そういうものにまるで興味がない。ただ、私を捨てないでハニー、愛してよダーリン、それだけである。しかし最近の軟弱なJ-POPのように軽薄でないのは、その感情が余りにも強い、余りにも強い、この言葉を聞いてあなたが想像する何十倍も強いからだ。そして彼女はそれを歌うことができた。自分の歌に憑依することができた。ステージで、完全に独りになることができた。ヘロインやコカインをだくだくと注射し続ける夜のように独りに、恋人が去ったのに気づかない振りをして寝返りをうつ朝のように独りに、飲み潰れて誰もいない部屋でくしゃくしゃになった服と顔で起きた昼のように独りに、なれたからである。

伝記を買い集めて読んでいるのだが、もし数えればジャニスと寝た男の数は100や200じゃきかないだろう。何てクズ。何故行ってしまうのハニー? 馬鹿野郎、それはお前のせいだよ、ジャニス。お前が愛し方を知らなかったからだ。

しかし、こんなありきたりなことを書くと俺の文学的センスが疑われるかもしれないが、愛された経験のない人間には、他者を本当の意味で愛するということは不可能なのだ。今この駄文を読んでいるあなた、本当の意味で愛されたことがあるか? あるだろう。それは母親だったり友人だったり、そして稀には恋人だったりするだろう(恋人であるケースが恐らく一番レアだが)。だが、あなたは愛されたことがあるのだ。俺だってあるし、お前にだってある。How about Janis?

執筆中の台本についてあれこれ書くのは野暮だと思って最近はあえて触れずにいたが、今回はちょろちょろと触れてみようかと思っている。俺も馬鹿ではないのでネタバレになるようなことは書かないし、少しでもジャニスという忘れられたロックのイコンに興味を持ってもらえればいいし、単に俺が、この溢れ出す憎悪の感情を少しずつでも整理できればいいと考えるからだ。

ジャニス、俺はお前の歌なら一晩中だって聴いていられるが、セックスはおろか、キスだって御免だな。エイズなんかなかった時代だけど、エイズより恐ろしい死に至る病が自分に伝染ってしまいそうだから。

最近考えが変わりつつある。チープ・スリルがもしかしたら一番いいアルバムかもしれない。退屈な曲も入っているが、刺激的な曲だけ選べば、コズミック・ブルースを歌うパールよりいいかもしれない。