PLAYNOTE 柏市民劇場CoTiK、二年度目助成金採択

2008年07月02日

柏市民劇場CoTiK、二年度目助成金採択

[公演活動] 2008/07/02 18:46
CoTiKロゴ

柏におけるコミュニティ・シアターの在り様を模索する市民劇団体・「柏市民劇場CoTiK」が、昨年度に引き続き、無事、地域活性化プラットフォーム事業(柏市)の助成金に採択されました。

今年度は9月頃に出演者オーディションを行い、来年2月に本番予定。上演予定演目は『源氏物語』。『源氏』の原文を読み通して、あはれなる源氏物語の世界観と紫式部の美文にじっくり浸かってから、上演台本を作成する予定です。

二年目も採択されてよかった

今回、再度採択された背景には、やはり昨年度の活動実績がきちんと評価されたからだと思っています。昨年、

「柏でコミュニティ・シアターがやりたいんだ! 柏くらいの人口と商業規模がある街ならできるはずだ!」
「ショッピングもレジャーも仕事も都内に吸い尽くされている柏において、ただのお題目ではない、内実ある地域交流をするには演劇だ!」
「素人だって、会社員だって、主婦だって、定年退職の団塊世代だって、演劇ができる! シェイクスピアやるよ!」

みたいなことをぶち上げて、審査員一同から「本当に大丈夫なのか」とやたらと心配され質問攻めにされたのも遠い過去。

いや、遠い過去じゃない、たった一年前だ。一年目の団体が、よくスタッフ・キャストとしての地元民35名、市内・市外からのお客様849名を集めたものだと思う。よくシェイクスピアなんかやれたもんだと思う。↑で言ってることと違うじゃないか、と言われそうだけど、やっぱり仕事や学校、家庭と演劇を両立させるのは皆さん大変だった様子(中にはご家族の介護をしながらの参加とか、週六日出勤の会社勤めをしながらの参加とか、目眩がするようなことをやってる人もいました)

が、本当に嘘みたいに、半世紀も年の離れた高校生とシニア層が仲良くなったり、学校超えた友達ができたり、飲み友達ができたり、そして演劇を好きになる人が増えたりといったことが起こり、気持ち悪いくらい上手く行った。赤字もギリギリ出すことなく、クオリティも市民劇としては一流のものが作れたし、俺や制作の彩ちゃんが過労気味だったりしたことを除けば大成功と言える公演でした。

シアター・イン・エデュケーションとか、コミュニティ・シアターとか、日本とイギリスの大学であれこれそういう話を講義の中で聞いたけれど、自分の手で実践できるとは。それに、関与者約35名、本当にお疲れ様&ありがとう。

行政の人とか地域の商店の人とかからの期待も高く、審査員の方々からもどうやら高評価だったらしく、おかげさまで無事今年も助成金を頂くことができました。二年度目なので昨年以上に“質的な”向上を図りたいと思っています。“量的な”向上を目指すのは、市民劇としては違うと思うんだな。3000人動員したらすごいとか10000人動員したらすごいとか、あるいは100人出たらすごいとか、そういう尺度で測られるものではないでしょう。特に市民劇は。

質的な充実、と言ったときに浮かぶのは、例えばこんなこと。

  • 誰でも参加できる演劇団体にするため、より稽古スケジュールにゆとりを持たせること。
  • 昨年度の参加メンバーは大事にしつつも、新しく「やりたい」と思った人たちへの門戸を広げ、広報を徹底すること。
  • 観る人にとっても観やすい環境を整えるため、上演時間や交通の便における改善点を消化すること。
  • 地元のアート団体や市民団体、カルチャースクール等との連携の道を探ること。

そして、ある意味最も大事なのが、お金。今回採択されたプラットフォーム事業の助成金は今年で最後。来年からはそもそも申し込むことすらできない。「助成金がなくなったんで潰れましたー」ってのはよく聞く話だけど、こういうものは継続しないと意味がないし、継続できないのは価値がないから。あくまで市民劇、誰でも参加できて誰でも気軽に観れるもの、というのが理想である以上、参加者に過度な金銭負担をさせたりチケット料金を釣り上げたりするのはちょっと違う。ということは、まずはきちんと劇場をいっぱいにすることだが、同時に何か別の助成金かスポンサーを見つけなくてはならない。遅くとも今年中には。

あと、なるべく早く自分の手から離れるように体制作りをしていかねばならない。昨年はプロデューサーから作・演出から制作から美術から、ありとあらゆることに自分で首を突っ込んでいたが、これじゃ正直俺の身も持たないし、俺が死んだり引っ越したりしたら、この団体は潰れてしまう。演劇文化が地域に根付くか。独り立ちして歩き始められるか。難しい問題だが、先送りにせず早め早めに取り組んでいかないといけない。

あれこれ書きましたが、まとめると、今年もCoTiKは頑張ります。地元の人に演劇を好きになってもらいたいとか、俺の作品を絶賛しろとか、自分の表現欲求を満たしたいとか、そういうもののためではなく、演劇を通して日々の生活がより豊かになること、演劇が生活や自分自身をいい方向に変えること、そういうもののために二年目のCoTiKが存在できればいいなと思っています。

お世話になりそうな皆様、今年もよろしくお願い致します。