PLAYNOTE 何でもない明け方に妄想する、「未来」についてのあれこれ

2008年06月23日

何でもない明け方に妄想する、「未来」についてのあれこれ

[トピックス] 2008/06/23 06:24

「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない。」「クラークの三法則」より)

こんなちょっと鬱な気持ちの明け方には、オレンジ・ジュースを飲みながら、未来について妄想するのが一番だ。僕は男の子なので未来とか宇宙とか魂とかについて妄想するのが大好きだ。恥ずかしいがちょっとここに妄想の一端を披露してみようと思う。

遠くない将来

まず、携帯電話に身近なあらゆる携行品が統合されるだろう。お財布、インターネット端末、各種IDカード、音楽プレーヤー、書籍、ビジネス書類、その他情報と呼べるものなら何でも。そもそも、通貨(紙幣と硬貨)も存在しなくなるだろう。

電子回路の技術革新はまだまだ進み、ほとんど何でも携帯サイズのデバイスで演算と保存ができるようになる。サイズはそれほど大きくも小さくもならないだろう。人間工学を考えると、これ以上でかいと邪魔だし、これ以上小さいと扱いづらい。ボタンとかはほとんどなくなって全部タッチパネルになるだろう。ディスプレイも大型化し過ぎると携帯利便性がなくなっちゃうから小さいままだろうけど、シート状の折りたためるディスプレイに繋いだり、マックや図書館に置いてあるディスプレイに接続して操作したりとかもできるだろう。

ソフトウェアはウェブアプリケーションだけになるはず。オープンソースのものが幅を利かせるだろうけど、アドビ社のものとか業務用の高い奴とかはウェブにアクセスしてIDで認証して使うようになるんじゃないかな。IDって言っても、今我々が使っているようなちょろい奴じゃなくて、例えば国民投票とか戸籍管理にも使われるようなIDと統合されるんじゃないかしら。

書籍、CD、新聞、書類、免許証、保険証、会員カード、クレジットカード、戸籍謄本、その他あらゆるものはデジタルデータになっちゃって、もうバッグとか持ち運ぶ必要ゼロになる。

車は全自動かつ中央管理で運転されるようになるだろうな。書籍はすべてデジタル化されて、古代ギリシアの文献から週刊誌まですべて無料でアクセスできるようになる。小説は死滅するか、ごく限られた一部の人の嗜好品になる。映画とテレビの境界が薄れる。演劇や競馬や風俗店は生き残るが、本屋やレコード店、図書館は消滅する。絵画や彫刻などの複製技術が発展しまくり、世界中でモナリザやサモトラケのニケが観れるようになる。

何か新しい宗教が登場する。

遠い将来

技術が進歩し過ぎて、人間の知能が追っつかなくなる。昔はシンプルなもんでしたが、今や理科ひとつをとっても量子力学から生物学までマスターしている学者なんていないように、狭い一つの分野を三十年勉強してもすべてをフォローしきれなくなる。知識は断片化し、人工知能あるいは人工意識以外に全体像を把握し切れなくなる。

量子コンピューターだか生体コンピューターだか転送意識だかが発展して、最先端の発明は人間じゃないものがやり出すようになる。理論を生み出し、実用化のための設計図を引き、そのままロボットの生産ラインに乗せて新製品が生み出されるようになる。人間には仕組みを把握するのが不可能になり、何かとんでもなく便利になるはなるが、どうしてそれが動いているのかわからない。魔法である。

人工的な光合成が可能になり、食糧問題が解決する。人間の舌に合わせて素晴らしい味を持った食物が人工的(もはや人間の手ではなくロボットだから人工的とも言えないかもしれないが)に生み出され、海原雄山ですら舌鼓を打ちっぱなしになる。それでも生の野菜や肉や魚を人間は食いたがるだろうが(ノスタルジーとして)、人工知能を積んだ判断能力のあるロボットが生まれ、農作業や工事や資源採掘すらもオートメーション化される。

参考:

さらに遠い将来

人間もそこまで馬鹿じゃないので、ロボットが反乱するようなことに対しては重々警戒するだろうけど、エラーやバグが起きれば一発で終わりなので、やっぱり最後は人工知能やロボットが勝つ。ポストヒューマンとして、ロボットだかアンドロイドだか遺伝子操作されたより高度な生命体だか知らないが、何かが人間を超えて君臨する。

あなたの家の飼い猫・ミケが新聞の内容を理解できないように、我々人間にはロボットがやってることを全く理解できない。人間は愛玩動物にもなりそうにないし、ほっといてもロボットどもには太刀打ちできないので放し飼いにされそうな気がするが、きちんと管理してもらえるのか、のたれ死ぬに任されるか、あるいはさっさと駆除されるかは全くわからない。前述の通り、ロボットの考えていることやしていることは高度に論理的だろうけれど、人間がペットボトルを分別する理由がミケにはわからないように、ロボットが人間をどう扱うかは全く把握できないはずだ。

もし人間が処分されていなかったとしたら

おそらくこの頃までには人間は不老不死になってるだろうし、ありとあらゆる快楽を疑似体験的に得ることができるだろう。バーチャルリアリティーとかじゃなくて、直接脳に刺激を送る端子が一本入っているか、ナノ・コンピューターが埋め込まれているだろうから、わざわざ映画館に行って大画面の感動を得たり、北海道の風を感じにはるばる出かけたり、意中の相手とセックスするために四苦八苦する必要もないから、人間が人間とコミュニケーションをとる必要はなくなる。食物はほっといても潤沢にあるし、働く必要はもうないので、趣味的なことだけをして永遠に生きていくだろう。細胞が自殺する原因を突き止め、老化遺伝子みたいな奴を撃ち殺してしまえば、不老不死・無病息災で永遠に生きられるし、車も自動、工事をする必要もないのだから、事故的に死ぬこともない。たまに気違いが出て来て隣人を撲殺しようとするだろうけど、リスク管理のための技術が発展した監視社会では一人を殺すのも極めて困難だろう。つまり、死ななくていいと思う。

人間は地球上での地位は第二位になっているが、それでも今の何十倍も賢いだろうし、裕福だし、満ち足りているだろう。それは天国や涅槃のイメージに近いのかもしれない。脳細胞に直接刺激を与えて酒池肉林を味わえば、それは実際に手で触れ鼻で嗅ぎ舌で味わうのと質的には何ら変わりない。仮想現実ではなく、現実的な体験として感覚があるのだから、まさに天国、それこそ涅槃である。より快楽的に生きられるように脳をどうにかいじるかもしれないし、60年代の人間にとって想像外の快楽であったロックミュージックやサイケデリック・アートなどが生まれたように、今の僕らじゃ想像すらできない快楽や芸術の形があるかもしれない。

未来永劫続く意識の中で、未来永劫快楽を味わえるとすれば、人間の次の目標は何になるのだろうな。基本的に人間が毎日を必死で生きているのは、苦痛を回避するためか、快楽を得るためだと思うけれど、どちらの心配もないのだから、基本的にやることはない。より強い快楽、より新しい感覚を得ようと努力するだろうか? そんなことを望むのは今だってごく少数の中のさらに少数だ。大半の人は若い頃に聞いた音楽を聴き続け、似たような料理を食い、毎年同じくらいのクラスの温泉宿に行き、同じ相手とセックスを繰り返し続ける。面倒なことになるくらいなら、その方がよっぽどマシだからだ。

いずれにせよ、新しい快楽や感覚を得ようと思っても、それを生み出す力は人間にはもうない(技術的特異点を突破してしまっている)のだから、できることは少ないのだろうけど。

他にありそうな展開

こないだどっかの科学研究所で、「小さなブラックホールを生み出す実験をやるよ」と宣言したら、世界中の科学者が「それはやめろ」とストップをかけた。ミニ・ブラックホールが近くの物を吸い込み、質量が増加し、さらに物を吸い込み、質量が増加し、さらに…とエンドレスで成長し続ければ、地球くらいあっさり飲み込まれてしまうからだ。そういう危険性がないとは確実に言えない現代において(だってブラックホールの仕組みも完全には解明されていないのだから)、そんな実験をするな、ということ。

ブラックホールとは言わずとも、核関係の施設がどっか一つ暴走すれば、一国くらいはあっさりお陀仏だろうし、放出された放射性物質が風に舞って地球全滅、みたいなことは十分考えられる。「ないない」とか言わない。施設の設計は100%完璧にやれるかもしれないが、それを扱う人間が100%完璧に行動できるとは限らない。こないだ秋葉原で起きた事件を思い出してみよう。一人の人間がその気になって気持ちがびゅんと研ぎ澄まされてしまうと、割と大変なことだってできてしまう。

そんなこんなで、ひょんなことから地球全滅、みたいなことは十分あり得ると思うけれど、予測のしようがないのでどうしようもない。フィンランドの科学施設がシャレで作ったミニ・ブラックホールが日本を飲み込むまでにおそらく1分もかからないだろう。予測できないし、できても打つ手がない。「人類全員、ミス禁止! 反社会的行動も禁止!」と布告して、それを全人類が守れれば別だけれど。

GDPとか

今、日本はちょっと不景気だけど、おそらくそれって日本以外の国が競争力をつけて来て、相対的に日本の地位が下がっているからでしょう。今まで100円コロッケで繁盛していた肉屋があったんだが、同じ商店街にあったパッとしない肉屋が50円でコロッケを売り始めたら、当然100円コロッケ肉屋の商売は停滞する。

日本のGDPそのものが下がってんのか、GDP自体は上がってんだけど他が上がってるから下がってるように感じられるのか、そこんとこは全然俺は知らないが、GDP、つまり一国の経済指標じゃなくて、地球規模の経済指標とかってないのかな。Gross Domestic Product じゃなくて、Gross Grobal Product みたいな。GGP?

GGPは上がってんだろうと思うんだよね。知らんけど。だとしたら、日本のGDPはしばらく下がったりしたとしても、長い目で見りゃGGPが上がっていって、平均値も上がっていって、人間の生活は少しずつ楽で満ち足りたものになるんじゃないかと思うんだが、どうだかね。

ちょっとずつでも人類全体が幸せになっているのだとしたら、現代も未来も少しは幸せだと感じられる。前述の、ポストヒューマンに地球の主の座を奪われた人間たちだって、今の俺たちに比べたら圧倒的に幸福だろうし。GGPが上がり、各国の経済格差が少なくなれば、戦争もなくなるだろうし、医療がどこどこ発展していけば、疫病もなくなる。

そんな満ち足りた未来を想像したときに、必ず胸に蘇るメロディがあるんだが、ここにその詩を引用しておく。SHERBETSという日本のロックバンドの曲です。

きせき

いつの日か この街に きせきが舞い降りたら
アスファルト 道路がすべて 透きとおった川に

閉ざされた工場 すべて森に変わる
愛などと いう言葉 忘れ去れるほど

平和な世界が やってきたら きっと
僕は退屈で 生きてはゆけないだろう

生きてはゆけないさ

いつの日か この街に きせきが舞い降りたら
冷たい コンクリートビルディング なだらかな丘に

自分を無くしたすべての人々が花に
愛などと 言うコトバ忘れ去れるほど

平和な世界が やってきたら きっと
僕は退屈で 生きてはゆけないだろう

生きてはゆけないさ

まぁ、死なない程度に不幸で、退屈しない程度に幸せな僕らは、ちょうどいいぬるま湯の時代を生きているという意味で、ラッキーなのかもしれないな。徹夜明けの月曜日の朝にこんなことをだらだらと考えていられるのも、今が平成だからなのだろうし。

コメント

投稿者:くろ (2008年06月24日 19:34)

はじめまして
いいブログですね^^

小さな居酒屋やってます^^
将来が不安です

ブログはじめました

投稿者:Kenichi Tani (2008年06月26日 18:58)

↑こいつスパマーです。ただ削除するのもつまらんので証拠だけ残しておきました。
未来には、こういうくっだらねぇ俗物は世界から追放されていることを願う。

投稿者:10moco (2008年07月01日 01:09)

こんにちわ。待村です。今更ながらコメンドです。
∀ガンダムでも言ってましたが、なんでここ100年くらいになって突然こんなにも技術が発展しまくっちゃったんだと思いますか?平安時代と江戸時代って、技術的には大した差はないのになんで今はこんなに。
・今までの変化も大したことない変化だったのか
・地球滅亡のフラグなのか
どれかだと思いますか?

投稿者:Kenichi Tani (2008年07月01日 03:06)

単純に産業革命と世界大戦の影響が強いように思うけれど、実際のとこどうなんだろう。
産業革命で生産力アップ→機械とか作れるように→相次ぐ戦争でどんどん技術力アップ
みたいな。実際、100年後の人から見たら、携帯電話の恐竜的変化とか、今の俺たちが思う「機織機がちょっと便利になった1800年頃の変化」とかと同じようにしか見えないんじゃないかな。VHSがブルーレイディスクにまで発展しても、大した違いには見えないだろうし。そういう意味では「・今までの変化も大したことない変化だったのか」じゃないかしら。

ただ、個人的には
・地球滅亡のフラグなのか
が面白いので推薦。

投稿者:r70 (2009年11月21日 00:36)

とっても面白かったです。

1点、

ブラックホールの実験が行われて影響があったとしても、そのことを認識することはできないと思います。よって、既に何回も何回も行われているのかもね。タイムマシーンで過去にいって、改ざんが行われても、未来はそれを認識できないのと同じで。