PLAYNOTE ジエン社『大怪獣サヨナラ』

2008年06月21日

ジエン社『大怪獣サヨナラ』

[演劇レビュー] 2008/06/21 02:22

友人が出ているので観に行った。高円寺明石スタジオにて。

俳優はイイ。パッと見20代前半のようだけれど、なかなかおもむき深いキャラクターがいて、おもむき深い言動があって、わちゃーっといっぱい(14人?)いるけど個性が消えてなくて、俳優がイイのか、演出がイイのかわからんけど、とにかく個々の人物像にはかなり興味深い方が大勢。ドレッドの教師の人とか、保健室の先生とか、挙動不審な女の子(姉?)とか、自称カメラマンの立ち居振舞いとか。

が、脚本に消化不良感。言葉の使い方や単語の選び方を聴く限り、きちんと演劇の作法がわかった上で個性的な冒険をしようとしているように思えるのだが、そのこだわりがどこにあったのか、今一つ伝わって来ず。旧世代的な起承転結のお話を書こうとしているわけでも、不条理的な群像劇を書こうとしているわけでもないんだろうけれど、ではその答えは? それがストレートに伝わって来れば、と思いました。

が、野心的な作風で、箸にも棒にもかからないウェルメイドをやられるよりは断然観客としては嬉しい。いいプロデュース力と野心を持っているようなので、今後化ける可能性はあると思う。

伊神くんは身近にいてよく気づかなかったけれど、肩の力の抜けた演技でかなり好印象。以前は何かドカタの格好してギャースカやる役が印象に残っていたので、そういう人かぁと思っていたけど、男くさい色気があっていい存在感でした。もっと観たい。奥野亮子は芝居がやりたいんだか何がしたいんだかわからないけれど、芝居がしたいならそろそろコスプレや気ぐるみ以外の役をやるべきだと思う。挙動不審な相馬加奈子氏、器用ドレッドな横山翔一氏、圧倒的めんどくささの山本美緒氏が特に好印象。川村紗也さんは競泳水着で見たときと打って変わった役柄で驚いた。守備範囲の広い人だが、きっと同時に努力家なのだろう。