PLAYNOTE 何マジになっちゃってんのwww

2008年04月28日

何マジになっちゃってんのwww

[公演活動] 2008/04/28 02:08
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写真は一週間ほど前のドトールにて。今の現場のストレスが爆発し、脳内を鉛色の蛇が這い回るような不快感が支配していたので、「原チャで東京まで行ってみよう。前は横浜まで行ったんだから大丈夫」と思い立ち、松戸あたりでどうでもよくなってやめた後、日暮里で打ち合わせをしながらジャーマンドックをヤケクソのように三本頼んだときの写真。頭一つ下げられないような人間があちこちに闊歩しているから、自分は永久に苛立ちと不快を感じずには生きていけないのだろうし、また、書き続けることができるのだろう。

ミュージカル稽古近況。昨日も一昨日もほとんど寝てないので寝た方がいいのだが、こういうのは衝動が最優先だ。

土日とも9時~22時の13時間稽古という意味不明なタイトさ。だが稽古時間として潤沢というわけでもないのだから、ダブルキャスト恐るべし、だ。2で割ったら稽古時間は半分。演出家とスタッフが死ぬ思いをするだけで、稽古時間はいくらあっても足りない。

はちみつ組。主演・若林の柔軟性と脳味噌すっからかんな感じが最高にいい。きちんと周りと合わせているから、周りのキャラクターも生き生きしている。馬鹿馬鹿しいことも結構やっており、こっちの稽古をやっていると何だか気が楽になる。騒動舎を思い出すくらいだ。

ダージリン組。絵ヅラにこだわって作ってきただけに、完成が近づいてくると実にいい手応え。主演・諸星はエンジンがかかるのが遅いのと自分の一番の魅力をきちんと理解していないのが難点だが、持っている雰囲気と歌声の良さは自分にとってかなり理想的だ。個性的なメンバーが多い割にガチャガチャせず、まとまりを得てきているのは嬉しい限り。今日がらりと変更したラスト・シーンの演出もハマりそうで、完成が楽しみ。

今日の稽古の最後30分。役者はほとんど帰らせて、演出・谷、歌唱指導・伊藤、ダージリン組ジョー・諸星、ベア教授役・斉藤の四名で歌稽古をしていたのだが、その瞬間、一瞬だが至福を味わった。伊藤くんの歌唱指導がめきめきと諸星の殻を破り、中空に舞う音符を操るようにリズムを刻む彼の腕の振りが、諸星の声とシンクロしていく。俺と伊藤くんの間では何も確認していないのに、歌の展開の解釈、諸星へのダメ出しなどほとんどまるで共通している。

稽古終了後、帰り道の道端で一缶だけ缶ビールを飲んだとき、あれこれと話したが、歌唱指導と演技指導がここまで近い、歌の秘訣と演技の秘訣がここまで近いということには驚いた。実に驚いた。

まずは、そこにあるものを使うこと。展開や感情は考えてひねり出すものではない、そこにあるものを使うこと。やり始めてから考えないこと。うまくやろうと思わないこと。自分の声や身体を受け入れること。呼吸すること、歩くこと。思い込むこと。

以前新戸と話しているときにも似たような感興を感じたことがあったなぁ。そう言えば。能力のある奴と仕事をするのは楽しい。芸術的なことにおいて同年代でライバルと呼べる人間が少しずつ増えていることに満足を感じる。伊藤くんが赤坂の歩道を幾度も往復してゲットしたサンプル品の缶ビール(無料)を飲む。無料で、しかも発泡酒だが、この味は100万積んでも味わえない。ざまあみろ、現代社会の豚どもめ。腹いっぱいにiPodと北欧風インテリアを詰め込んで小さく満足している豚どもめ。げらげら。

いろいろと腹立たしいことが募り、以前M本D介という流浪の男が言っていた言葉の幾つかが実感を持って自分の胸に響き渡る。谷、俺に仕事をさせてくれ。お前に足りないのは愛だ。まだまだだな。なるほどね。そりゃそうだ。

稽古場にて、いいものが出たときの一瞬の興奮や、臆病者やチキン・スープ人間への憤り、眠気と吐き気、気だるい睡眠欲、プランが絵になって実現したときの絶頂感、様々な思いが通し方を間違えてこんがらがったあやとりの糸のように絡まる中、ふと自分に気がつき、一つの言葉が脳内に響く。何マジになっちゃってんのwww。ミュージカルでwww。マジになっちゃっているのは負けず嫌いのせいか、それとも憎悪の裏返しか、単なる表現的欲求不満か、それとも意欲のある役者や熱意のあるスタッフからの影響力か。よくわからんが、マジになっちゃっており、かつ、これが一番楽しい状態である。

明後日から小屋入りです。

そして、明々後日までに台本を二本仕上げなければならないのだが、ここ一週間ほど全く手がついていない。まぁ当然なのだが、やきもきする。寝る前の三十分間だけ、つまり脳が一番着想力においてて豊かになる瞬間、布団の中でノートにペンを走らせてはいるが、重要なのは机に向かい続けることだ。着想で芝居は作れない。着想を膨らませ殺ぎ落とすための時間が必要だ。重要なのは、机に向かい続けることだ。

コメント

投稿者:みあざき (2008年04月29日 00:03)

写真をみてると、この世には炭水化物と動物性たんぱく質しか存在していないんかなって思ってしまうね。しかも下の方読んだらものすごくビールが飲みたくなった。喉の中がビール味ですよ。
最近おすかーわいるどの戯曲を読んでるんだけど、とってもアイリッシュでニヤニヤします。いい本が書けますように。

投稿者:Kenichi Tani (2008年04月30日 07:02)

そんなことは思わないですよ(笑)。ビールが飲みたいとこだけ同意です。
オスカー・ワイルドの戯曲なんて、ずいぶん高くて素敵なご教養をお持ちで…(笑)。俺もヒマがあれば再読したいなぁ。

とりあえず一本は仕上がった。割といいと思う。にやにやりん。