PLAYNOTE A級戦犯『偽者ラプソディ』

2007年08月18日

A級戦犯『偽者ラプソディ』

[演劇レビュー] 2007/08/18 03:04

騒動舎OBがやってる劇団。次回公演でもお世話になる菅野貴夫氏が出演してたり、もはやこの人抜きではかつてのダルカラが語れないと言っても過言ではない富所浩一こと理系氏が作・演出・出演していたので観に行った。新宿タイニイアリスにて。

面白い芝居を観ると何だか寂しい気持ちになる。この感覚、わかるかしら。多分、芝居作ってる人にしかわからん感覚だろうと思う。柿喰う客の玉置玲央くんに言ったら、「わかるわかる!」と答えていた。その場のノリかもしれんが、いやいや、わかってくれる人がいてよかった。

爆発的に面白かった。往年の騒動舎を髣髴とさせる、スピード感とキレとシュールさと不謹慎さとあと何だえーと、いろいろある。笑える。それってすごいことだよ。できるかお前ら? できないだろう。

最近、芸がない奴は何もするな、黙って舞台に突っ立ってろ、と往々にして思うのだが(その方が絶対マシ)、こうも芸のある人間が揃うと圧巻である。わずか60分という尺の短さながら、あれほど個々の魅力が光る芝居はなかなかない。すげー。

菅野貴夫氏は、はっきり言って近年で抜群の演技であった。個人的評価で言えば『藪の中』以来の名演。ああいうヤンキーが似合うとは思ってもみなかった。芝居が太い。それが良い。集中が切れる瞬間があちこちに見受けられたのは残念だったが、鬼気迫るいい芝居であった。ギャグ芝居の中においても自身の演技理想を貫こうとするようなサムライ的な思想が見えてうっとりした。

理系に関しては、天才っぷりを久々に見れて感激。DCPOPでは配役にはかなり気を配るキャストの一人だったが、さすが自分で本書いただけあってどこが面白いかよくわかってるのだろう、神がかった役設定。出演時間が短かったのがひどく残念。DCPOPでは基本的に演技力の要るポジションにいることが多いが、ギャガーとして適切な場所に立つとこんな面白いということを久々に確認。

脚本に関しては、誉めてもけなしても理系はいい気がしないだろうから割愛。ただ、俺は面白かったと思う。

面白い。それでいいじゃん、もう全部。そう思うくらい圧倒的な面白さエナジーを感じた。