2007年04月06日
みうらじゅん『アイデン&ティティ』
新宿ビレッジ・バンガードにて購入。「この本を薦めるために八年間店員をやってます。それくらい好き」みたいなポップが書いてあって、あぁ、こういうビレバンなポップに負けて買うことなんてあるんだなぁ、と自嘲しつつレジへ。もう一冊、澁澤龍彦の本も買ったが、そういうのが同居している辺り、やっぱりビレバンは二十代サブカル好きにとっていい本屋なのだよな。
もちろん読んだこともあったし、映画は映画館で観て、割と感動してしまったクチ(→記事はこちら)。ぐずぐずに行けばいつでも読めるんだが、手元に置いておきたくて購入。読むの何度目だ。
要するに、
「ロックとは何ぞや」
という本なのである。それを、語るのではなく、延々と苦しんでいる本。ロックとは何か、表現とは何か、愛とは何か。そんなもん、わかった気になったり、誰かの言葉を盗んでとうとうと語ったり、そもそも問い自体を嘲笑したり、そういう手合いはごろごろいるが、本当に苦しみ抜いた人間がどれだけいるだろう?
ロック、表現、愛。ほら、単語を読んでるだけで笑いたくなるだろう? でも、これらには答えがない、…と言うより、答えは自分で見つけるしかない、…と言うより、答える中で自分と向き合わざるを得ない問題なのだ。
ディランの詞は相変わらず良い。こんな詞を書いたミュージシャンがいたこと、戦慄を覚える。
息の仕方を知ってるなんて奇跡だぜ
犬が自由に走るなら、どうして僕たちにそれが出来ない
どんな気がする
どんな気がする
ひとりぼっちで
かえりみちのないことはひとは自分の属さないところへ行ってはいけない
道の向こうの家を天国と間違えるな愛しかない、それが世界を動かしている
それなしでは何もできない
だから全ての愛を与えてくれる人がいたら
心して受け取り 逃してはいけない
同時収録の『マリッジ』は初読だったが、今度はディランのかわりにジョン・レノンとオノ・ヨーコが出てくる。ちょっと一瞬笑っちゃったが、徐々にみうらじゅんと主人公・中島の真剣で哀れで情けなく煮え切らない生き方や考えにあてられて、涙。24歳が、漫画で泣いて悪いか。しかも、10年以上も前の漫画に。
他に印象に残った言葉。携帯にメモりながら読んだので、書いとく。
わかるとかわからないじゃなくて…、どう感じたかを聞いてるんだよ!!
傷付きたくないために、大人ぶって大人ぶってそして、気が付くと本当の大人になっちまうんだろ!!
ロックとは、センチメンタルになることでも、他人に対して攻撃的になることでもない、ただ自分に嘘のないように生きることだ、というような言葉があって、うわー俺恥ずかしい、恥ずかしいよ俺、と自覚しながら、うんうんと肯いてしまいました。
It's a wonder that you still know how to breathe.
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