PLAYNOTE 中島らも『心が雨漏りする日には』

2006年12月23日

中島らも『心が雨漏りする日には』

[読書] 2006/12/23 01:59

Amazonにオススメされたので衝動買い。らもさん自身の躁うつ病(とアル中)の体験記。結構壮絶な体験をあれこれしているのだけれど、「闘病記」というようなヘビーなテンションではなく、「病院行って薬もらえば、治る治るー!」とあっけらかんと病気と付き合っている珍しいうつ本。読んで気分がすっと楽になる、精神病の本って珍しい。

若い頃のドラッグ中毒のエピソードなんかは以前読んだ『バンド・オブ・ザ・ナイト』とダブる。あの話、こんなに実話ベースにしてたんだ。中島らもの赤裸々な体験記。

「頭の鉢が割れてそこからうどんがにゅるにゅる出てきて、目の前で花魁が三味線弾いてるという、ものすごい派手な幻覚」
を見た、というし、薬を服用し続けたせいで視覚障害なんかも併発していたそうだから、到底笑い事にはならないような本格派躁うつ体験なのだけれど、筆者の持ち味である根拠のない明るさとサービス精神のおかげで、何だか逆に元気が出る。

最後の方で「夜空の星を見てると、自分の躁うつなんてちっぽけに思えてくる」「癌に比べれば小さな病気」などと書いている。こんなもの、本当に鬱な人が友人や家族から言われたら「ふざけんな!」と逆に激昂したくなるほど陳腐だが、らもさんが書くと「あはは、そーかもなぁ」という気分にさせられてしまう。これも彼の明るさとサービス精神の成せる業、いやもはや彼の「人徳」とでも言った方がいいかもしれない。

卒論と台本の下調べで堅くて重い本ばかり読んでいたものだから、Amazonで他と一緒に注文して、届いた次の日に一気呵成に読み切った。一時間半。気晴らしによかった、なんて、鬱の本で言うのも変な話だけど。

らもさんが亡くなってもう二年も経つのだなぁ。

コメント

投稿者:田吾作 (2006年12月24日 01:30)

谷、バンド・オブ・ザ・ナイト返してくれよ

投稿者:Kenichi Tani (2006年12月24日 03:35)

田吾作、焼肉の金返してくれよ。5200円な。

投稿者:田吾作 (2006年12月24日 14:13)

しまった、今度ばっちり返すぜ。メリー・クリスマス。