PLAYNOTE DCPOP次回出演・ハマカワフミエと飲んだ

2006年12月21日

DCPOP次回出演・ハマカワフミエと飲んだ

[公演活動] 2006/12/21 15:39
ハマカワ1
ハマカワ嬢

首にはきつねのえりまき。装身具には質流れ品のようなどことない身元不明感が漂う。僕が待ち合わせ場所に到着すると、ハッカの煙草をくゆらせながら、にび色の空を見つめていた。アングラ劇団時代の空気を色濃く残すオーラをまとい、彼女は平成の都会に浮遊している。大部屋女優・ハマカワフミエ、29歳の冬である。

「じゃあどこで飲みましょうか? 明大前でいいっすか?」
「あそこは埃臭くて嫌い。それに、鳥の鳴く声がとても哀しいでしょう。いいところを教えてあげる」

さすがハマカワさま! 放つ言葉の一つ一つがデカダンス。そんな彼女が次の自分の芝居に出演してくれるなんて!

高級そうなバーの雰囲気に居慣れない僕は、月並みな質問から始めた。

「演劇を始めたきっかけは?」

キャビアとフォアグラとトリュフを頬いっぱいに頬張りながら、彼女は答えた。

「生まれて始めての記憶は、舞台の上。父はドサ周りの大衆喜劇役者。母は行く先々のストリップ劇場で踊っていたわ。私の初舞台、何だかご存知?」

知るわけがないので首を横に振る僕。

「断首台に登る間際、奴婢下賎の大衆の前に引き出される、マリー・アントワネットよ!!」

* * *

無理だ。こんな面白い写真を渡されて、上手に料理できない僕を許してくれ。今度寺山修司戯曲選集借りてくるよ。
(なぜ彼女がこんな写真を撮る機会に恵まれたのかは不明。俺はただもらって面白かったので、ここまですべてでっち上げである)

ハマカワ2

本物のハマカワフミエは現代日本の様々な歪みと哀しみを一身に背負ったような、まさに縮図の女子であった。でもとても愛想がよく人当たりがいい、とにかくいい子。

きわどいところは置いといてさらりとプロフィールを紹介すると、日本人の父と韓国人の母を両親に持つ日韓ハーフの21歳。中高とフェリス女学院に通い、演劇部に入る。案の定同姓ファンがいたらしいが、こうもツンデレな容姿をしていればそれもむべなるかな。明治大学入学後、劇団活劇工房へ入団。本公演の他、同劇団のユニットである「3WD」や、平成の妖怪集団「猫道一家」等に参加し、精力的に役者活動を行っている。

会談中彼女が放った言葉で特に面白かったのが、「Let's go 絶望」。今年の冬も元気いっぱいに後ろ向きに生きている。

都会的な容姿とは裏腹に、感極まった時見せる熱い瞳が放つ突貫力が素晴らしい。かわいい顔してどちらかというと妖怪領域に生きている女子おなごだが、妖怪どころか河童すら出ぬDCPOPでどう光彩を放つか期待したい。でも、新宿とか池袋にいるような普通の女子こそ、時たまこちらがすくみ上がるような妖怪変化を見せるものだし、その辺のバランスをうまくとりたいものだな。

実はあんまり人となりを知らないので今回試しに飲んでみたが、初会談の割にお互いの人生の暗所をえぐりあうような謎にローな話題ばかり話しておった。が、ビールを好む明るい女子だったので大変やりやすかった。年上にくせに以前は「何か怖い」と思っていたが、感じのいい女の子ですよ。

来春三月のDCPOPに出演する彼女だが、その前に、来年1月4日、猫道一家首謀の赤旗JAMというイベントで、猫道さんと共演して二人芝居をやります。「コヰマリ」というユニットらしい。僕は照明やってます。ハマカワをオカズに夜な夜なマスかいてる明大生ども、こぞって観に来い。