2006年12月06日
ブラジル『恋人たち』
演劇レビュー, 22:25
恥ずかしくも今回初見。前々から気になっていた劇団だったが、先日宝船で看板役者の辰巳さんとちょこっとだけ知己を得たので今回は外せまいと気負って行った。スケジュール空いてよかった。
イキのいい役者衆がセンスのいいギャグを連発し、笑い通しの二時間。器用な人が実に多く、ネタも新鮮に感じたから、一つの不安もなく最後まで見れた。
心中、不倫、実子の死、自殺、事故死、あと何だえーと、とにかくたくさんどす黒いモチーフを扱いながら、全体としてちっともグロテスクでないパステルポップな人間模様。意図としてはもう少しどろりとさせたかったのかもしれないけど、ネタに台詞や感情を気圧されるほど笑いの質が高かったから、あまり深く同情はしなかった。ディズニーシーで部長の子供をタコ殴りにした重実百合さん演じる不倫女の告白が一番心を締め付けられたな。どこまで本当だかわからないけれど。
小劇場らしい文法の中で、とりわけセンスよく笑いをデコレーションし、いい役者がアンサンブルするとこんなにウェルメイドなものが出来るのだなぁ。出演者が多くしかも芸達者な人が多い分、全員分のエピソードが語られるために物語の軸がブレてしまった感があるのが唯一残念なので、次は割り切って本当に二人の「恋人たち」の話が見てみたい。
次も観たいと思える劇団に出会えたことは大変嬉しいことだ。面白かった。
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