PLAYNOTE 古代インドのセックス指南書、「カーマ・スートラ」について

2006年11月13日

古代インドのセックス指南書、「カーマ・スートラ」について

こないだ四十八手を知らない知人(ハタチ過ぎ)がいて至極驚いた。「江戸時代から伝わる…」と説明したら丸っきり嘘だと思われたが、確かにアホらし過ぎてシラフでは信じられないかもしれない。

で、四十八手について何か書こうと思ったら、インド版四十八手とも言えるカーマ・スートラなる書物の存在を嗅ぎ付けた。カーマは「愛欲」、スートラは「指南書」といった意味で、直訳すればカーマ・スートラは「愛の教科書」とでも訳せるだろうか。紀元1~6世紀くらいに成立したらしい。四十八手より1500年も前か!

で、何でも64の体位があるらしい。いきなり日本負けた。…じゃあさっそく中身見ていこうか。

「美術室~カーマ・スートラの体位画像~」というサイトに細密画からとったと思しき体位を図説した画像が掲載されていた。もちろん原点のカーマ・スートラの挿絵などであるはずがないから、後世に別の本に描かれたものだろうが、インド人の性交に対する感覚を示していて大変興味深い。

正常位
まずは普通に「正常位」から。インドな雰囲気、優雅な二人。更けていく夜。
後座位
「後座位」。マニアックな体位の中にも典雅さを失わない。女性の指先の表情がとってもインド
腰吊位
「腰吊位」。もう何がなんだかわからないが、さすがインド数千年の歴史の深さを感じさせる。

最後の「腰吊位」はとにかくすごいな。百年の恋でも海より深い愛でも、これをやられたらさすがに引く。ちなみに注釈として「女性が苦しい姿勢を強いられるので長くはできない」と書かれていた。よかった、わかってたんだ。

Ancient Indian Philosophy of Karma Sutraというサイトによると、カーマ・スートラには体位や性交の仕方はもちろん、前戯やオーラル・セックス(フェ○チオやク○ニのこと)、心構えについてなんかも書かれているらしい。ちなみに前戯については、自分のお楽しみはとっといて、まず相手をその気にさせておあげよ、みたいなことが書いてある。紳士的だ。インド紳士。

最初にふざけたイラストを掲示してしまったが、カーマ・スートラというのは助平根性で書かれた本などでは決してなく、男性はよき夫となり、女性はよき妻となり、お互いを愛し尊重し良いセックスをすることで人生を豊かにする…という信念に貫かれている。幸福な人生のためには幸福なセックスが必要だ、とする、極めて真剣に愛を語った本なのだ。前述の64体位も、女性は「よき妻になるために習得すべきもの」であり、男性も「これを習得すれば自分の妻はもちろん他人の妻にも尊敬される」、と書かれている。

まぁ堅苦しいだけではなくて今読むと笑っちゃうような記述も多く、「無理矢理に口内射精しちゃダメ」とかも書かれている(笑)。が、それも相手を思いやってのこと。

最初は「面白いもんみっけたぞ」と思って調べ始めたカーマ・スートラだったが、何だかとても現代を考えさせられる本だ。二次大戦が終わってフリーセックスの文化がアメリカから全世界に波及し、それは一面では女性にとって性の解放であり幸福なセックスを手に入れるためのステップボードとなったけれど、反面、性道徳の乱れやエイズ問題など様々な問題を招くトリガーともなった。カーマ・スートラに書かれているのは、パートナーとの間に幸福な愛と尊敬を築くための手段としての性の知識だ。

やってることは一緒でも、根っこが違えば行為の意味は全く違ってくる。今日からあなたもカーマ・スートラ。

リンク

面白いものが多くて困る。

カーマ・スートラ占い
やってみたけどインドっぽい絵が出てくるだけでカーマ・スートラ一切関係なし。
カーマ・スートラFlash
左側のボタンを押すと人体模型がぐりぐり動く。卑猥というよりアホらしくて良い。
Kama Sutra - Wikipedia, the free encyclopedia
日本語版と比べるとかなり詳細に紹介されている。
Ancient Indian Philosophy of Karma Sutra
得体の知れないサイトだが情報量多し。
三十文字的通信性 : カーマスートラ
ネタにしつつも詳しく紹介している。日本語。

カーマ・スートラ ビデオ

ああ、上に真面目なことも書いたけど、これは爆笑ものだ。いかしたBGMに乗って、愉快なポーズでスライドしてくる男女。…インドなセンスはやっぱりすごいな。

ビデオの続きはこちら。

他にも面白いものが。

他にも英語版Wikipediaの External Linkのとこからいろいろ愉快なサイトへのリンクが貼ってあるので、興味のある人はどーぞ。

→あと何か映画化もされてる。レビューとか読む限りでは結構面白そうだが、TSUTAYAとかには置いてなさそうだな。

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コメント

投稿者:G (2006年11月13日 08:02)

高校生の頃にゲラゲラ笑いながら読んだけど
実は深いんだよね、カーマスートラ。
なんか、理想的な妻の一日とか媚薬の作り方とか
かなり大真面目に書いてあるんだよね。
日本にはそういう本ってないのかなぁ。。
せめて江戸時代くらいには何かあってもよさそう。

腰吊位は無理です(笑)。

投稿者:Kenichi Tani (2006年11月13日 08:19)

知ってる奴がこんなにあっさり出てくるとは思わなかった。
しかも読んでた…。
世界は広くはないが深いなぁ。

江戸時代にはかなり強烈な書籍がありそうだね。探せば。

投稿者:はんな (2006年11月13日 10:00)

っていうか、Gも昔
カーマスートラについて
メルマガかweb日記書いてたよね。

ちなみにうちの大学にカーマスートラの豪華な画集があるよ。
勇気がなくて見たことはないけれど。

インドの愛の精神は
仏像や神像にもあらわれていておもしろいよ。

関連する造形作品も日本に伝わっていて、
博物館にあったりしますよ。

説話も流布したみたい。
説話は一角仙人(?)だったかな?
歌舞伎になってたような?なんだっけ?雲の絶間姫が色気で日照りを起こした仙人をやっつける話。

投稿者:はんな (2006年11月14日 11:32)

ごめんなさい。追記です。
江戸時代も春画が壮絶です。
最近、春画見直しの機運が高まってきて、これまた豪華な本が閲覧できるようになりました。

調べれば、書物もありそうだけれどもね。
日本も古事記の頃から性におおらかだったみたいだから。

投稿者:Fountain (2006年11月15日 00:15)

中国も房中術イコール仙人になるための修行だったりして、そういう書物はいろいろとあるようです。
アジアの伝統?(^^;)
しかし、日本もオープンなほうだと思うのですが、どこぞの仙人は女性のふくらはぎを見ただけで墜落して来たような(笑)。彼が例外なのかっ? まあ、平安時代とかだと風俗はオープンでも(通い婚だし)、姿を見ることはあまりないということかもしれませんが…。
と、仙人の話が出ているのを見てふと思ったり。

投稿者:Kenichi Tani (2006年11月15日 00:45)

みんな色々知り過ぎだ…。こういう形で東葛のブレーンが集まるものなのだなぁ。

僕の大好きな『Hugo Strikes Back!』というサイトには、江戸時代の春画・猥談関連の記事がたくさんあるのでどうぞ一度ごらんあれ。
http://www.google.co.jp/search?q=%E6%B1%9F%E6%88%B8&ie=utf8&oe=utf8&hl=ja&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&domains=hugo-sb.way-nifty.com&sitesearch=hugo-sb.way-nifty.com

投稿者:YO (2006年11月20日 19:36)

映画おススメよ!
ってか、one of my favourite filmsだべ。
女の子もインドの風景も美しいから!

投稿者:Kenichi Tani (2006年11月23日 02:10)

へー、そうなんだ! ネタ映画っぽく見えたけど、ちょっと観てみたくなったなー。記憶に留めておきます。

投稿者:Webmaster (2008年11月15日 13:56)

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