PLAYNOTE 東葛ゲキ部春大会

2006年06月26日

東葛ゲキ部春大会

[演劇レビュー] 2006/06/26 03:16

後輩である東葛高校演劇部®の春大会発表を観て来た! キャシーこと浅見絵梨子と共に。志賀先生も全くお変わりなくお元気で、現役生は24人? とかの大所帯で、勢いのある東葛演劇部。

何と、最優秀賞とってしまいました。おめでとう!

信じられない…。東葛演劇部と言えば、

  • 他の高校から大抵「よくわからなかった」と言われる前衛詩のような自作脚本
  • 舌絶や声量が悪いがよかった、と言われる変態演技
  • 装置は段ボール箱転がして布吊って終わり

みたいなアンチポップなことばっかりやってて、最優秀なんか一度もとったことなかったのに。聞いたら去年は春秋連続二回とったらしい。すげぇ。

春大会は地区で終わりだから、秋のように県大会に行けたりはしないんだけど、それにしても最優秀賞はたいしたもんだ。観ていた生徒全員の投票でナンバーワンってことだから、全部で七校くらい発表してた中で、最もお客さんの心を動かした、引き込んだってことでしょう。別に賞状なんか便所の紙にでもすりゃいいけど、もらった一票一票の重さ・ありがたさは忘れずに、しばらくニヤニヤするといいと思う。

演目は『森のような海のなか』脚本登録&公開サイト『はりこのトラの穴』からとったみたい。

頭を負傷し、帰郷した兵士・ユラの前に現れたのは名前すら思い出せない恋人。毎夜見る悪夢。いなくなっていく親しい家族や友達。記憶を取り戻せないまま、大切な故郷は消え去ってゆく・・・。追い詰められた中、ユラが取り戻した記憶とは?

という内容でした。

戯曲の内容も演技もすごくストレートで、痛いことを痛い、つらいことをつらい、と真っ直ぐに発信するタイプの芝居。思わず背中がかゆくなっちゃうようなこそばゆい台詞もあったけど、台詞がすべて短刀で直接グサッと差しにくるようなものだから、何度か心を揺さぶられる瞬間もあったりして、なかなか楽しめました。

抽象舞台+エリアライティングという手法は、仕込みが一時間しかないあの条件や戯曲の内容を考えるとベストな演出。妙な間や思い入れをとったりせずテンポよく進んだおかげで、暗く重たい物語がまとわりつくような嫌らしさを持たず、スッと観ることができた(あの本をあれ以上重々しくやると胸焼けがするだろう)。音響も控え目でよかったな。完全暗転しきってなかったり、フェーダー操作がややぎこちなかったりして (ノ∀`) アチャー という瞬間はあったけど、よくまとめたと思う。

役者さんたちは演技力としてはまだまだだし、ダメを出せばキリがないけど、自分らのやっていることに自信があるのかな、堂々としていた点はすごくよかった。舞台上で照れたり恥ずかしそうにしてる奴を見ると殴りたくなるから。特に男優賞をとっていた二人の演技は、それぞれ全然方向性が違うし、器用とは言えないけれど、骨太で個性的でよかったな。あれだけでかいホールの空間に負けない大きな演技ができていた点も評価したい。

久々に高校演劇の直線的なエネルギーを感じて驚く。だって一番下が今年16歳で、俺が今年24でしょ? 1.5倍の年齢差。セミ和で毎日稽古してたのとかついこないだのことのようだけど、ジェネレーションギャップを感じずにはいられなかった。自分が干からびたメンマのように感じた。

せっかくだから写真を撮ってきた。携帯カメラなので小さいけど。

その1 その2 その3
いえーい

お疲れ様でした&おめでとうございます。お客さんの評価ももちろん大事だけど、自分らが納得できるような作品作りをして行って下さい。頑張れ東葛。

コメント

投稿者:しのぶ (2006年06月26日 18:11)

おお、干からびたメンマかー・・・・。ナイスなたとえ(涙)。

投稿者:Kenichi Tani (2006年06月27日 04:25)

しのぶ・・・涙