PLAYNOTE カカフカカ『ドラ、え?も、ん…』

2006年06月17日

カカフカカ『ドラ、え?も、ん…』

[演劇レビュー] 2006/06/17 19:00

ナンセンスとパロディを武器に早稲田から毒電波を発し続けているカカフカカ。ナマを観よう、観なきゃ、と思い、観て来た。

舞台はやはり素舞台。奥にパネルだけ立っており、二つ奥へ行くはけ口がある。これだけ。照明も必要最低限、と言うより、必要数にすら足りていないほどストイックに少ない吊り込み。衣装も段ボールとか布キレとかで作った感じ。役者のエネルギーとネタだけで十分笑わせてるし、逆にチープでいい加減な感じが面白いから、これで正解なんだろう。お金もかからないし、すごい。

ネタは以前DVDで観た公演から使い回されていたものが何点かあって残念だったが、基本的に同じテイストで安心して観れた。やはりジブリとジャンプが主にいじられていたが、本編の前にやってた『テニスの王子様』のパロディが面白かったなー。本編の方も、「恋愛を教える高校」というコメディやるには卑怯なくらいばっちりな設定で、役者をまさに適材適所配役しており◎。パロ以外のネタもセンスがよく、小劇場にはびこるつまらないギャグとは一線を画していた。

DVDでも感じたが、驚嘆するのは高山さんの存在感。あれだけの長大なコントを考案・構想するだけでもすごいのに、自ら出演し、自分のネタに片っ端からバシバシつっこんでゆき、ガンガンウケをとる。おいしすぎる! ツッコミうまいからできる離れ業だけど、あれはやってて気持ちいいだろうなぁ。作・演出・出演もこなす、実に器用な人だ。

今回は役者さんもすごくよかった。客演が多いのか、キャラが立ってて愛嬌がある上に芝居の土台がありそうな人があちこちで脇を固めていて、普通にこの人の芝居観たい、と思う人がぽろぽろいた。生徒会長&副会長さん、天使の人、あと用務員さんとか。先生の異常なまでの身のこなしのよさもすげかった。でも、カカフでやると飛び蹴りもカッコいいというより面白くなるからおいしい。

気になったのは内輪ウケの多さ。固定客が増えてくると仕方ないんだろうけど、橋が転がっただけでウケるような空気があって少し置いていかれた。あとは客席の作り方か。満員御礼でも全員詰め込む!という姿勢はGoodなんだけど、増設した客席が舞台を潰しちゃって、俺が観た回はほとんど全員明かりをとれておらず、ただでさえアバウトな明かり作りもあいまって、かなり見づらかった。カカフカカは早稲田を出てでかくなる素質を十分持った劇団だと思うから、この辺をクリアして小劇場界に戦慄を走らせて欲しい。…まぁ、ネタのセレクトやチラシ・映像のセンスなんかを見ると、あんまりメジャーになるとやりづらそうだなぁと思うけれど。

次回公演が楽しみです。